みんな二度見する…見た目は「日産・フェアレディZ」なの凄い! ステーションワゴン化された「斬新なZ!?」 学生手掛けたZ Lealiaに乗った印象は?
日産京都自動車大学校の自動車整備・カスタマイズ科 4年生が6ヶ月の期間で製作した「Z Lealia(Zリーリア)というカスタムカーに乗ってみました。
見た目はフェアレディZだけど…
日産「フェアレディZ」といえば、流麗なボディが特徴的な2ドアクーペです。
【画像】超カッコいい! これが「Z ワゴン」です! 画像を見る!(40枚)
そんなフェアレディZをワゴン化したようなモデル2025年の東京オートサロンや大阪オートメッセに展示され、同年3月中旬には車検を取得し、ナンバープレートを付けました。
では実際に公道で乗るとどのような印象なのでしょうか。

このフェアレディZをワゴン化したようなモデルは、日産京都自動車大学校(以下、京都校)の自動車整備・カスタマイズ科 4年生が6ヶ月の期間で製作した「Z Lealia(Zリーリア)というカスタムカーです。
リーリア(Lealia)とは、英語の「Lead(率いる)」とラテン語の「Familia(家族)」から組み合わせた造語。
そのコンセプトには、スポーツカー好きでフェアレディZに憧れるお父さんが、「家族5人で乗れるスポーツカーでドライブを楽しんでほしい」という学生達の思いが込められています。
Z Lealiaの見た目こそ、現行モデルをそのままワゴン化したように見えますが、実際にはベース車が存在。
それは日産のステーションワゴン「2代目テージア(M35型)」です。
2代目ステージは、「スカイライン」と同一プラットフォームをもち、FRレイアウトにV型6気筒エンジンを搭載するなど、ハンドリングに優れたスポーティワゴンとして人気を集めました。
見た目の特徴としてまず目を引くのがフロントフェイス。これは現行モデルのヘッドライトやスクエアなグリルなどを移植することでそのままZの顔に。
そしてサイドやリアから見ると存在感のある荷室部分のボディ造形は、ステージアから大きく手を加えています。
ステージのクオーターやルーフを切断し、日産の初代・2代目「リーフ」パーツを組み合わせて溶接することで塊感のあるワゴンらしさを表現。
またリア下半分は日産「マーチ NISMO(K13型)」のバンパーを用いており、流麗なスタイルとスポーティさを両立しました。
製作を担当した学生は「リアのデザインを左右するこの部分が一番大変だったと語っており、製作期間の半分以上を費やした“大手術”でした。またリアが拡幅したのでリアフェンダーとドアもワイド化。フェアレディZらしいグラマラスなデザインを再現しつつ、後付け感のない自然で滑らかな仕上げにこだわりました」と話しています。
またインテリアはブラック×イエローを採用することで、ボディカラーと調和したスポーティな印象を与えています。
またダッシュボードにはフェアレディZらしい3連メータも備わるなど、細かな部分にもこだわりが感じられます。

そして、ナンバープレートを取得するために車検を受けることになりますが、そのときの様子について京都校の先生は次のように話しています。
「車検の前日にエアバッグ警告灯が消えない症状に見舞われるなどバタバタしていました。
Z Lealiaに関して、リア部分を切断・溶接しているので『ひずみ試験』というものが無事にクリアできるかを心配していました。
これは小さなセンサーをボディに数十か所取り付けて、段差を走り抜けるものなのですが、サスペンションなどがフルバンプするので、学生からは『壊れないか心配』という声もありました。
結果的には意外にもフロントのほうがややひずむということで、リアを溶接で固めた影響がフロントに出ていたようです。
ただ色々と手を入れた割には大きな指摘もなく、無事に車検を通すことができました」
※ ※ ※
フェアレディZをワゴン化したようなZ Lealia。今回は特別に先生の運転で同乗させてもらいました。
まず乗り込むとまずはイエローが映えるシートがスポーティな印象を与えてくれます。
そして走りだすと、低速域で走っている限りは「2代目テージア(M35型)」のままです。
パワートレインはノーマルですが、足回りはバネとショックを変更しているといい、乗り心地としては硬い印象。
また段差やハンドルを大きく切っていく場面では、右後ろのボディとタイヤが干渉しているのか時折「ギギッ」という異音が聞こえてくるあたりは学生達が頑張って作ったカスタムカーということを思い出させてくれます。
なお後席に座っていると切断・溶接した荷室空間内の反響音が聞こえてくるなどの特徴もありました。
このように学生達が作ったZ Lealiaですが、今後はいくつかの日産販売店などのイベントなどで展示される予定だといいます。