ダイハツ「タント“スローパー”」が凄かった! 「専用設計フロア」×フラットなラゲッジ採用! 他社を寄せ付けない“福祉車両トップモデル”が支持される理由とは
年々需要が増している福祉車両のうち、約4割が軽自動車で占めています。なかでもダイハツは46%のトップシェアを誇り、特に軽スーパーハイトワゴン「タント」が約8割とダントツの人気だといいます。広く支持を集める理由について、カーライフジャーナリストのまるも亜希子氏が紹介します。
軽「福祉車両」で圧倒的なトップシェアを誇る「タント」
2023年度は約3万台を販売し、年々増加傾向にあるという福祉車両。そのうち、約4割を軽自動車の福祉車両が占めているといいます(軽自動車協会連合会調べ)。
なかでもダイハツのシェアは46%と約半数に届く勢いで、しかも約8割が「タント」です。2023年暦年で、国内福祉車両の車名別新車販売台数No.1を獲得しているのだとか。圧倒的な人気を集める理由について探ってみました。
![ダイハツ「タント」圧倒的トップシェアのモデルとはどんな仕様!?[画像はタントの福祉車両「フレンドシップシリーズ」]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/03/20250313_DAIHATSU_TANTO_L_SLOPER_0000.jpg?v=1742784050)
ダイハツは軽福祉車両を「フレンドシップシリーズ」と呼んでおり、タントにも複数のモデルが用意されています。
リアにスロープが装備される「タント スローパー」、助手席が大きく外に上下する「タント ウェルカムシートリフト」、ラゲッジにパワークレーンが装備されて助手席が回転する「タント ウェルカムターンシート」など、用途に応じたラインナップが揃います。
今回はその中から、スロープを使って車いすのまま乗車することができるタント スローパーをチェックしてみました。
専用装備となるのは、ラゲッジに備わりワンタッチで引き出すことができる「リトラクタブルスロープ」のほか、ワイヤレスリモコンの操作で車いすをひっぱり上げてくれる「電動ウインチ」と、乗車した車いすを固定しておくリトラクタ式ベルト、車いす乗車者用の3点式ELRシートベルトなど。
さらにワイヤレスリモコンの収納ポケットや、助手席と助手席シートバックに大きくて握りやすいラクスマグリップ、保護用プロテクターが付いた専用リアバンパーなどとなっています。
このタント スローパーは、後ろ半分のフロアを専用設計としており、後席は取り外しが可能。30kgほどの重さがあるためなかなかの重労働にはなりますが、車いすの方が乗車しないときには普通の4人乗り軽自動車としても使うことができます。
リトラクタブルスロープも使わないときには前倒しすることができ、そうするとフラットなラゲッジになります。
リトラクタブルスロープのスロープ幅は64cmです。JIS規格で車いすの全幅は700mm以下と定められていますが、日本国内では介護用車いすは後輪が16インチのタイプが定番で、売れ筋を見てみると全幅が55~60cm程度がほとんど。これならスロープ幅にも余裕があることがわかります。
耐荷重は200kgで、電動ウインチでは110kgまで引き上げることが可能です。
車いすの耐荷重が100kgというものが多いので、介助者が車いすの後ろで手を添えながら一緒にスロープを上がっていくことを考えると、これも理にかなっています。
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