“鏡のルームミラー”は時代遅れ!? 車両後方をカメラで映す「デジタルインナーミラー」なぜ人気? 一度使うと手放せなくなる理由とは?
近年、「デジタルインナーミラー」を標準装備するクルマが増えています。後付けの社外品も数多く販売され、徐々に普及していますが、そのメリットはいったいどんなところにあるのでしょうか。
ダイレクトなリアカメラ映像で後方視界が良好!
近年クルマに装着されるミラーのデジタル化が進んでいます。これは2016年に施行された道路運送車両の保安基準等の一部改正により車内外のバックミラーに代わりカメラモニタリングシステムを使用することが可能となったからです。
この改正に伴い「デジタルインナーミラー」を標準装着、あるいはオプション設定するクルマが続々と登場。社外品も数多く発売され、徐々に普及しています。
そんなデジタルインナーミラーですが、通常の鏡を使ったルームミラーと比べてどのような点が優れているのでしょうか。実際に使用しているユーザーに聞いてみました。

「デジタルインナーミラーは見える範囲が広いというのが最大のメリットだと思います」と言うのは、メーカー純正品を使用しているYさん(40代・男性)です。
通常のルームミラーはフロントウインドウの上部中央(車内)に設置されるため、映るのはリアウインドウ越し。鏡面を大きくしたり、湾曲させることで多少は改善されますが、リアのピラーやサイドウインドウが邪魔となり、見える範囲はそれほど広がるわけではありません。
一方でデジタルインナーミラーの場合は、ミラー型の画面に映るのはリアウインドウに備えられた広角カメラからの映像。ピラーなどに遮られない広々とした視界が確保されています。
「荷物を大量に載せることが多いのですが、デジタルだと積み上げた荷物も関係なく後方を確認できるので重宝しています」とデジタルインナーミラーの優位性を話してくれたのは、アウトドアを趣味とするAさん(30代・男性)。
アナログの純正ミラーではシートや乗員、荷物などが映り込んでしまい後方がまったく見えないこともありますが、デジタルインナーミラーならそのような心配もありません。
「映像が鮮明で見やすいんです。特に夜は雲泥の差で、もう普通のミラーには戻れません」と話してくれた中古車ショップスタッフのMさんは、職業柄頻繁にクルマを買い替えるそうですが、すぐにデジタルインナーミラーを装着するほど気に入っているそうです。
もともと映像の見やすさはセールスポイントでしたが、近年はますます高画質化が進み、後続車のナンバープレートの文字までハッキリと見えるようになりました。
さらに夜間の暗い映像もデジタルであることを活かし、明るさの補正機能によって鮮明化。肉眼以上によく見える状態にしてくれます。
加えて、通常のミラーの場合は「ミラーまでの距離+ミラーから対象物の距離」が目の焦点をあわせる焦点距離となりますが、デジタルインナーミラーはミラーに映っている映像を見るだけなので「ミラーまでの距離」と近いうえに、対象物との距離が変わっても焦点距離は画像のため一定しており、結果として目が疲れにくいというメリットもあります。
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