新型セレナe-POWERは弱点が見つからない 加速感あり、燃費良し、自動ブレーキも世界トップ

気になる実燃費も早速チェック

 今回試乗した横浜周辺の道路(高速道路も含む)を走ってみるかぎり、パワー不足感などはありませんでした。

日産 新型セレナe-POWER 公道試乗(撮影:和田清志)

 むしろ追い越し加速は、パワフルなエンジン積むステップワゴンハイブリット(2リッターで2モーターのハイブリッド)にこそ届かないが、アクセル踏んでからのタイムラグが大きいトヨタのノア3兄弟(ノア・ヴォクシー・エスクァイア)のハイブリッド車より優れていると感じました。セレナe-POWERの購入を考えているならぜひ試乗することをオススメします。

 ハイブリッドということで、燃費はどうでしょうか?

 セレナe-POWERの車種カタログに記載されているJC08モード燃費値ではクラスTOPです。実際、短い距離でしたが街乗りでの燃費をチェックしてみたら、リッター18kmくらい走っていました。

 同じような乗り方で過去にチェックしたトヨタ・ノア3兄弟のハイブリッド車だと、燃費はリッター16kmくらいでした。ホンダ・ステップワゴンハイブリットの街乗り燃費は、ノア3兄弟より若干セレナに近い感じです。

 ただ、セレナe-POWERも、高速道路走行で時速80から100キロ以上の速度域になると、前述のライバル車にも負けるケースが出てくる場合もあるとのことです。

 総合して考えれば燃費対決は引き分けかもしれません。

日産 新型セレナe-POWERと筆者の国沢光宏氏(撮影:和田清志)

 今や燃費以上にユーザーニーズが高い自動ブレーキ機能は、このミニバンクラスでは圧倒的に優れていました。ノア3兄弟の場合、歩行者の検知機能は無し。ステップワゴンについても、遮蔽物から出てくる歩行者を認識出来ていません。
 
 新型セレナセレナe-POWERの自動ブレーキなら自動車に対しても、遮蔽物から出てくる歩行者に対しても世界TOPの性能を持ちます。この点だけを持ってしても新型セレナを選ぶ意味が大きいと思います。

【了】

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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