全長5m級のマツダ新型「高級セダン・EZ-6」に乗ってみた! 半円4連テールに流麗ボディ採用! ベース車とは違う「マツダらしさ」を体感!?
いざ新型「EZ-6」に試乗! どんな印象?
かつてマツダが販売していた「マツダ6」よりも全高や全幅の数値は大きいものの、実際に実物を近くで見てみるとそこまでの大きさは感じさせません。
元のL07がスポーツセダン風なデザインだったことに加え、マツダ特有のシャープなエッジと有機的なプレスラインがより一層スリークな印象を醸し出しているあたりが、実際のサイズ感を決めているのかもしれません。
中国では未舗装路が多く、また舗装状況も日本ほど良いとは言えません。
そのために最低地上高は高めに設定されており、フェンダーとタイヤの隙間もかなり空いていることがわかります。
せっかくの薄いボディがもったいないなとも思いますが、この辺りは車高調などのアフターマーケットパーツでローダウンすることで、カッコ良さがより一層強調されることでしょう。
ドアを開けて座り込むと、バッテリーを床下に搭載するEVでありながら、意外にも着座位置は低いことに驚かされました。
確かにアイポイントは高めな印象を受けましたが、座った際の足腰の位置は低く、まるでマツダの2シータースポーツカー「ロードスター」に乗っているかのようにも思えます。
インテリアの設計も上手くマツダのエッセンスが加えられており、乗り込んだ瞬間からこのクルマはしっかりとマツダ車だという印象がわいてきました。
一方で、ハンドル盤面のボタン類や頭上の室内灯まわりはベースのL07のままとなっており、ボタンの表面処理や押し心地はマツダ車らしくありません。
ウィンカーレバーといったコラム部のレバーもマツダ車特有の「樽型」レバーではなく、また上下にレバーを押しても固定されない方式です。
他のボタン類の質感と合わせて、この辺りはもう少しコストがかかっても、マツダ車らしさを強めて欲しい部分だと感じました。
![マツダ 広島本社ショールームに展示される新型セダン「MAZDA EZ-6(マツダ イージーシックス)」[Photo:MAZDA]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2025/09/20240927_MAZDA_EZ-6_009.jpg?v=1727403307)
実際に運転してみると、想像していたものよりもかなりマツダらしい乗り味であることを感じます。
ほどよい具合に硬いサスペンション、マツダ車の特徴とも言える要素はしっかりとEZ-6でも健在です。
加速に関しては、勢いよくアクセルを踏んでも出だしはマイルド、昨今の中国新興ブランドの作るEVのような不快感のある加速とは大違いでした。
ただひとつ、懸念点なのはブレーキの弱さで、実際にそれなりのスピードから急ブレーキをかけても期待してたほどブレーキの効きは強くありませんので、この辺りは改善が必要でしょう。
※ ※ ※
マツダ EZ-6は登場初月である2024年11月は2445台を販売、マツダ全体のラインナップの中で2番目に売れた車種となりました。
販売価格は13.98万元から17.98万元(約300.4万円から386.3万円)と比較的安価で、今後も販売台数が伸びることが期待されます。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。






















































