トヨタ、アルファード / ヴェルファイアはなんであんなに顔が恐いのか? 隠れモチーフは甲冑デザイン!?

小沢コージのここからですか? 今回は昨年12月にマイナーチェンジを行なったトヨタの新型ミニバン、アルファードとヴェルファイア。自慢のワイルドマスク恐くありませんか?

元々は日産が作った走る豪華クルーザーマーケット

 みなさんこんにちは。愛のおクルマ伝道師、小沢コージです。今回は昨年12月のマイナーチェンジで自慢のワイルドマスクがますます恐くなった話題の新型ミニバン、トヨタ・アルファード&ヴェルファイアをご紹介します。

新型ヴェルファイア

 このクルマは全長約4.9mの同社初のラグジュアリー・ミニバンとして2002年に初代モデルが発表されました。

 とはいえこのジャンルへ先鞭を付けたのは97年デビューの日産「エルグランド」。それ以前は業務用のトヨタ・ハイエースや日産キャラバンぐらいしかなく、要するに実用オンリーの働くクルマだったのです。

 そこで日産はキャラバンをベースに、豪華グリルや豪華インテリア、しなやかな足回りを持つ「キャラバン・エルグランド」「ホーミー・エルグランド」を発表。それはまさしく陸上を走る豪華クルーザーであり、キング・オブ・ミニバン!

 高級セダンに飽き足りないユーザーに、ミニバンならではの広さと快適さを提供したのです。それは驚くほど売れ、初代アルファードはこの企画に便乗する”2匹目のどじょう”として5年遅れで登場しました。

 しかもそこはさすがのトヨタパワー!得意の徹底したネガ潰しと高級感のトヨタ流解釈で攻めてきました。根本的なところでは、エルグランドが手を付けてなかった骨格のFF化を実現しました。

 それまでのラージミニバンは、商用車譲りの縦置きプラットフォームを使う場合が多く、エルグランドもエンジンをフロントに置き、リアタイヤを駆動するFRレイアウトでした。

 そのために床はどうしても高くなりがちで、ノイズ防止や高速安定性も今ひとつ。

 そこで初代アルファードはさっそくプラットフォームをFF化させました。室内を広くし、高速安定性を確保した上でトヨタらしい端正かつビッグサイズのマスクを付け、中身も自慢のハイブリッドが選べるだけでなく、パワーウインドウ付き両側スライドドアを全車標準にするなどの豪華化を敢行し、一気にエルグランドの市場を奪ったのです。

 その上2008年デビューの2代目で全体をブラッシュアップさせた上、ハイテックな二重の目を持つ兄弟車「ヴェルファイア」まで追加し、販売で完全にエルグランドを置き去りにしました。

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