タカタ製エアバッグ搭載の中古車 購入後に車検が取れない恐れも
タカタ製エアバッグの異常破裂する危険性が高い未改修車は、車検が切れる2018年5月前までにリコール修理を完了しておく必要があります。
未改修車は特例措置で車検NG
2018年5月からタカタ製エアバッグリコールの未改修車は、車検を通さない特例措置が施行されます。
2008年11月以降、米国では累計4200万台以上、全世界では累計8100万台以上がリコール対象となりました。日本国内では、2009年以降自動車メーカー等24社から延べ134件のリコールが実施され、2017年7月時点で累計1883万台が対象となりました。
タカタ製エアバッグは、ガス発生装置(インフレ―タ)が異常破裂し、金属片が飛散する不具合が発生しています。異常破裂による死者が全世界で少なくとも18人(国土交通省発表)を数え、一刻も早い改修が必要です。
リコール対象車の所有者には、既に警告文を交付するなど、改修の必要性について周知活動が行われていますが、2017年10月時点で国内の改修率は83.2%となっており、いまだに約320万台の未改修車があります。(国土交通省発表)また、対象車は、自動車メーカー各社の主力車種が含まれており、リコール対象車も多車種に及んでいます。
そのため、国土交通省は、これまでの取り組みに加え、新たに、異常破裂する危険性が高い未改修車について、車検で通さない特例措置を講じることを発表しています。
2018年5月から行われるため、リコール対象車に乗り続ける場合は、車検が切れる前までにリコール修理を完了しておく必要があります。
対象となる未改修車は?
今回の特例措置は、2016年4月以前にリコール届出されているものであって、異常破裂する危険性が高い特定のインフレータを使用したエアバッグを搭載した未改修車(以下「措置対象未改修車」)が対象範囲となります。
措置対象未改修車となるメーカーは、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、スバル、ダイハツ、いすゞとなっており、大半の国内メーカーが対象となっています。なお、これから中古車を購入しようとしている人も購入後にリコール対象車となっていないかメーカーなどに確認した方が安心です。
マツダの広報担当者によると、「マツダ正規中古車店の場合は購入時以前に告知されたリコールについては、修理を完了している」とのことです。
また、今回の車検を通さない措置の対象とはなりませんが、タカタ製エアバッグのリコール対象となっているメーカーは、BMW、アウディ、メルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、フェラーリ、ジャガー、クライスラー、シトロエンなども対象となっています。
リコールの案内が届いている人は、すみやかに修理を実施していただくと共に、心当たりがある人は一度自分のクルマがリコール対象車になっていないか確認することをお勧めします。
国土交通省公式サイト
http://www.mlit.go.jp/jidosha/carinf/rcl/recallinfo_000.html
【了】