2023年10月に開催された「ジャパンモビリティショー2023」で、ホンダは「プレリュードコンセプト」をサプライズ発表しました。
　
　プレリュードと言えば、1978年に初代モデルが登場し、2代目～3代目モデルはスペシャリティカーブーム真っただ中に登場したこともあって、デートカーとして圧倒的人気を誇ったことでも知られています。

　ただその後はクーペ需要の縮小もあって徐々に販売台数は下降傾向となり、2001年に5代目モデルをもって一旦終売となってしまいました。

　すでにその名前が途絶えてから20年以上が経過したことになるワケですが、今回本格的な電動化時代へ“操る喜び”を継承するモデルとして、再びプレリュードの名前が復活し、なんと2020年代中盤にも販売するとアナウンスされています。

　しかし現在のところ明らかとなっているのはエクステリアのデザインのみで、詳細なスペックはおろかインテリアさえ公開されていません。

　そこで今回は市販版の新型プレリュードがどうなるのか予想してみたいと思います。

　まず明らかとなっているエクステリアでは、カーボンもしくはカーボン調のエアロパーツやドアミラーカバー、ルーフなどが備わっていることや、大型のブレンボ製ブレーキキャリパー、コンチネンタル製のスポーツタイヤが装着されていることが確認でき、かなりスポーティなモデルであることが分かります。

　特にブレンボ製のブレーキを採用したホンダ車は、一部の「タイプR」などのモデルに限られるため、ショー用の演出でないとすれば、かなりの走りのポテンシャルを持った仕様が用意されることを示唆していると言えるでしょう。

　一方のパワートレインについてですが、このプレリュードは四輪電動ビジネス説明会で発表されたスポーツモデルのひとつであることが明言されているため、電動パワートレインが搭載されるのは間違いありません。

　ただBEV（バッテリーEV）ではなく、ハイブリッドとなる可能性が高く、現在「シビックe：HEV」に搭載されている2リッターハイブリッドシステムをベースに、よりスポーティな味付けとしたものが搭載される可能性もありそうです。

　また一説には新型プレリュードは現行型「シビック」とプラットフォームを共有しているのではないかという話もあるようです。

　もしこれが事実であれば、e：HEVモデルはもちろん、登場予定の「シビック RS」のような1.5リッターVTECターボや、タイプRに搭載されている2リッターVTECターボを搭載することも物理的には不可能ではないでしょう。

　新型プレリュードは「電動車でも操る喜びを享受できるモデルの先駆けになる」とはアナウンスされていますが、電動パワートレイン以外を搭載しないとは一言も言っていません。

　もしかすると久しぶりの2ドア（3ドアハッチバック）ボディのタイプRが復活するという可能性も残されています。

　さすがにスペシャリティクーペというキャラクターとタイプRというキャラクターは近いようで遠いものであるため、あくまで妄想の域を出ませんが、「来るべき電動化の時代の前に最後の純ガソリンホットモデルを追加します」なんて展開になったら、少々の犠牲を払ってでも契約書に判を押すと考える人も少なくないのではないでしょうか。