逆走すれば「グサッ!」究極の逆走対策「トゲトゲ装置」なぜ実用化しないのか 減らない大事故…委員会も「物理的手段を検討すべき」

高速道路での「逆走」が社会問題となるなか、注意喚起だけでなく「物理的阻止」も必要ではないのかという議論が起きています。特に有効とみられる「トゲトゲ装置」は導入されないのでしょうか。

一向に無くならない逆走事故

 高速道路での「逆走」が、もはや深刻な社会問題となっています。
 
 正しく走行しているクルマに対して正面衝突し、ドライバーを死亡させる案件も多発しています。
 
「自分のほうが正しくて、周囲が変な向きで走っている」という認識で逆走する案件もあるなか、逆走車を「物理的に止める方法」を求める声も上がっています。 

逆走を止める有効手段は…
逆走を止める有効手段は…

 逆走事故は、お盆休みにも発生しています。栃木県那須塩原市の東北道下り線黒磯PA付近で、軽ワゴン車が逆走し、乗用車と正面衝突。双方の運転手が死亡し、ぶつかった乗用車には、9歳と7歳の子供も乗っていて、重傷となっています。

 さらに次の日、同じ東北道の栃木県内で、今度は岩舟JCT付近に逆走車が発生。81歳男性が運転する乗用車はバイクに衝突し、相手が足を骨折しているにも関わらず、現場から逃走しています。

 過去に起きた逆走案件で、ドライバー達は「どこから乗ったのかわからない」「入口かと思った」「周囲が逆向きで走っていて、おかしいと思った」「対面通行だと思った」などと話していることから、自分が逆走をしている意識がほぼ無いまま走行を続けていることが分かります。

 さらには、現場で逆走車を止めようとする交通隊員に対し、そのまま押しのけて逆走を続けようとする映像も話題になりました。

 こういったことから、「逆走をしでかすドライバーは、そもそも周りの声や案内を見聞きしようとしない」という声も見られます。

 国や高速道路各社では、逆走防止として「逆走ですよ!」看板や、路上ペイントなどの現地施策が行われ、ETCなどで車内警告を行うシステムの開発も視野に入れていますが、「どうせそもそも無視するだろ」という諦めの声も依然少なくありません。

 そうしたなか、注目されているのが「逆走車にだけ物理的ダメージを与える」装置です。

【画像】逆走を強制阻止!これが海外にある「トゲトゲ装置」です(24枚)

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