逆走すれば「グサッ!」究極の逆走対策「トゲトゲ装置」なぜ実用化しないのか 減らない大事故…委員会も「物理的手段を検討すべき」

なぜ日本で「トゲトゲ」は導入されないのか

 こうした委員会の意見をうけ、いよいよ国の方針として「物理的阻止」が俎上に乗せられる可能性があります。

逆走した事故車両(画像:国土交通省)。
逆走した事故車両(画像:国土交通省)。

 しかし、「トゲトゲ」導入には、やはり国が二の足を踏む背景があります。

 まずは、第1回に海外事例で紹介された時の「デメリット」です。それは、トゲトゲはあくまで路地で発揮できるものであって、高速道路に導入すると「交通量が多すぎて、すぐに壊れてダメになってしまう」「メンテナンスが大変」というものです。

 実際、海外の路地で設置されている「トゲトゲ」を見ると、踏まれすぎて地面にめり込んだまま戻らなくなったトゲや、根元からちぎれて消失したトゲ跡も、よく見られます。高速道路だと、さらにダメージが早々に蓄積してしまうというわけです。

 しかし、やはり大きな懸念点となるのは、「道路のせいでクルマが壊れた」「物理的に止められたクルマが、さらに別のクルマに当てられた」といった事例で、賠償責任はどうなるのかということかもしれません。

 こうした背景もあり、日本の道路行政では、走行車線上に走行を阻害する構造物を置くことには古くから消極的です。近年ようやく、生活道路にスピード出し過ぎの注意喚起をおこなう「ハンプ」を設置する施策が、各地で進められ始めたところです。

 果たして逆走防止の「決定打」である「物理的阻止」は、実用に向かうことになるのでしょうか。

【画像】逆走を強制阻止!これが海外にある「トゲトゲ装置」です(24枚)

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4件のコメント

  1. 無理だと思う。そんなトラップ使ったらコントロールを失った車が他車に突っ込むとか、トラップが原因で運転手が死んだらどうするんだ?とかの議論に持ち込まれそうです。いつも結論は「誰がその責任を取る?」、それが日本だから。制御は不可能だと思います。

  2. トゲトゲは確かに有効かもしれないが、それは低速走行時のみでないと、逆に事故誘発する危険性もあるんでは?先日発生した東北道の逆走は、事故直前に本線上でUタ-ンし逆走?した。本線上に置きますか?
    提案したいのは逆走車がいる場合、センサ-で感知、中央分離帯から『止まれ』の棒が飛び出すのはどうだろうか?但し、ぶつかっても車体側に損傷無いような工夫付きで。

  3. 日本人は自立してなくて精神が弱いのですぐ人のせいにしがち
    そんな奴らなんでパンク装置なんて付けたら責任問題になる

  4. トゲトゲ賛成です。すべての逆走に対応はできないかもしれませんが、その大部分を占めるであろうIC,SAからの逆走に対処できるかと。逆にNEXCOが有効な手立てを打ち出さないと、危険を知りつつ看過していたということで訴えられるのではと推測しております。

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