“スイスポ顔”のスズキ「スーパースポーツ」がスゴい! 2人乗りオープン&432馬力「隼エンジン」搭載!? 「ビジョンGT」正体は?

「プレイステーション」のドライビングシミュレータ「グランツーリスモ」では、新旧の市販車やレーシングカーのみならず、架空のコンセプトカーも収録されています。そのなかで、スズキが制作した「ビジョン グランツーリスモ」とは一体どのようなモデルなのでしょうか。

スズキのスーパーカーがめちゃカッコいい!

 実写と見まがう美麗なグラフィックやリアルな挙動、そして実在のサーキットを多く収録し、「eスポーツ」の舞台ともなっているのが、「プレイステーション」のリアルドライビングシミュレータ「グランツーリスモシリーズ」です。
 
 同シリーズには現在販売中の現行車や往年の名車、そして歴代のレーシングカーやエポックメーキングな車両など、幅広い実在車種がラインナップされています。

「グランツーリスモ7」のコンセプトカー「スズキ ビジョン グランツーリスモ」
「グランツーリスモ7」のコンセプトカー「スズキ ビジョン グランツーリスモ」

 そのなかで、グランツーリスモシリーズのために各メーカーが作り上げた架空のコンセプトカーが「ビジョングランツーリスモ」と呼ばれるモデルたちです。

「グランツーリスモ6」から登場することとなったビジョングランツーリスモは、これまでもさまざまなメーカーが自社の特色を生かしたコンセプトカーを発表し、実際にゲーム内で走らせることが可能となってきました。

 日本の自動車メーカーであるスズキもビジョングランツーリスモを制作しているのですが、果たしてどのようなモデルなのでしょうか。

 2022年5月26日に実施された「グランツーリスモ7」のアップデートで、スズキ ビジョングランツーリスモが追加されました。

 同車は、スズキが2001年に実際に発表したコンセプトカー「GSX-R/4」の思想を元に、最新の電動化技術や軽量化技術を用いて蘇らせたモデルです。

 スズキは2輪と4輪の両方を販売しているメーカーということもあってか、ビジョングランツーリスモではバイクのように全身に風を受けて走りを楽しむことができるオープン2シーターボディを採用。

 そしてフロントミッドにマウントされるエンジンには、スズキの2輪車としてカリスマ的な人気を持つ「ハヤブサ(隼)」用の1340ccのエンジンを搭載し、さらにフロントに2基、リアに1基のモーターを追加したAWD駆動として、システム出力が318kW(432馬力)/610Nmというハイスペックを実現しました。

 加えて、軽量化技術を詰め込んだ970kgという車両重量も相まって、圧倒的なパフォーマンスを見せるスーパースポーツマシンに仕上がっている設定となっています。

 エクステリアのデザインは、FFスポーツの“入門車”として高い人気を誇る「スイフトスポーツ」の意匠や、「平成ABCトリオの」一角「カプチーノ」のロングノーズシルエットを融合。

 インテリアのデザインはモーターサイクルのフレームのようなイメージのデザインとすることで、現代におけるピュアスポーツとしての走りの楽しさを表現しました。

 さらにこのスズキ ビジョングランツーリスモには、Gr.3仕様のレーシングバージョンも存在。

 パワートレインにはハヤブサのエンジンブロックを2基分用いた2680ccのV型8気筒エンジンを搭載しており、電動モーターの代わりにツインターボで武装して586馬力という高出力を1万回転で絞り出すモンスターエンジンへと進化させています。

 また駆動方式もモーターを排したことでピュアなFRレイアウトとなっており、レーシングカーらしい大型空力パーツの装着も相まって、よりマッシブなライトウェイトリアルスポーツに仕上がっているのです。

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 このスズキ ビジョングランツーリスモはあくまでグランツーリスモ上のコンセプトカーではありますが、すでに一般のユーザーやチューニングショップが軽自動車などにハヤブサのエンジンを搭載した車両を作成していることから、そこまで荒唐無稽なものとも言い切れません。

 さすがにモーターとの組み合わせや、V8エンジン化はハードルが高いかもしれませんが、メーカーが考えたコンセプトカーということで、実車の登場を期待したいものです。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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