年々新しいモデルが出る度にクルマのボディサイズは拡大傾向にありますが、コンパクトなボディに最新技術やハイエンドな素材を設えた「小さな高級車」も、徐々に支持を得ています。
　
　しかし、昔からそのようなパッケージのクルマは存在しており、なかでもトヨタ「プログレ」は小さな高級車の代名詞とされていました。
　
　そんなプログレにチューニングを施し、パワーアップさせた個体が中古車市場に登場しましたが、一体どのようなモデルなのでしょうか。

　プログレは、トヨタがかつて製造・販売していた小型セダンで、コンパクトなボディサイズに高級車の技術を凝縮しているのが特徴です。

　1998年から2007年まで販売され、当時のメルセデスベンツ「Cクラス」やBMW「3シリーズ」と競合するモデルでした。

　ボディは全長4500mm×全幅1700mm×全高1435-1450mmとカローラサイズながらも、ホイールベースは2780mmと、ロングホイールベースにビッグキャビンのプロポーションを有し広い室内空間を確保しています。

　エクステリアに着目すると、押し出し感は控えめかつ、奇をてらわないエレガントなデザインにまとめられています。

　インテリアも同様に「クラウン以上セルシオ未満」を目指した上品なテイストで、ウォールナットの木材を使用した高級感溢れる作りとなっていました。

　そしてパワートレインは、2.5リッターまたは3リッターの直列6気筒エンジンを搭載。

　低速域からスムーズで力強い走りを実現していました。

　そんなプログレに、ツインターボエンジンを搭載した特別な個体が中古車市場で話題となっています。

　この特別なプログレは1998年式のシルバーモデルで、走行距離は13.3万km。

　エンジンはトヨタ最強と謳われる1993年のスープラ（80系）と同型の、3リッター直列6気筒ツインターボエンジン（2JZ-GTE型）を搭載。

　最高出力280馬力・最大トルク431Nmですが、HKS社製のフルコンピュータECUによって、吸排気系や点火時期、燃調まで細かくチューニングされ、340馬力を超える最高出力を発揮するとのこと。

　トランスミッションは5速MTに換装され、エアロパーツやTEINの車高調サスペンションも装備されています。

　この特別仕様のプログレは、「羊の皮を被った狼」とも称され、その圧倒的なパフォーマンスから多くの注目を集めています。

　販売店「GOODS」の担当者によると、小さな高級車であるプログレをベースに、珍しい車両を作ろうと考え製作したといい、多くのお問い合わせをいただいているといいます。

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　昨今ボディサイズの大型化やパワートレインのダウンサイジング化が進んできたこともあって、小さいボディに大排気量ターボエンジンのパッケージを持つクルマも少なくなってきました。

　そんななか、今回のプログレのようなクルマを熱望するユーザーも、まだまだいるようです。