1度は乗り比べたい! トヨタ「ランクル」勢揃い!? 300・250・70のオフロード試乗! 三者三様の違いとは

ランクルシリーズのチーフエンジニアが語る!

 ちなみに走行後にランクルシリーズのチーフエンジニアである森津圭太氏に性能の違いを聞いてみると、次のように教えてくれました。

「悪路走破性と言う部分で言えば300がトップです。

 仮に300が100点だとしたら、250は95点くらいかな!?

 一方、70はサスストロークを含めて基本素性は250や300と比べると不利なのは事実ですが、耐久性や堅牢性、リペアビリティを含めた総合力で『オフロード最強』と言うわけです」

70(前)、300(奥)とそれぞれのランクルらしさをもっている
70(前)、300(奥)とそれぞれのランクルらしさをもっている

 250は300譲りの悪路走破性、歴代プラドの親しみやすさ/扱いやすさ、そして70の対話性/ダイレクト感をバランス良く両立させた、新時代のランクル中核モデルだと感じました。

 もう少しカッコいい言葉で言えば「令和のワークホース」と言う感じでしょうか。

 その割には価格が520万円から735万円(通常モデル)、590万円から785万円(ファーストエディション)と高めで、逆に300割安に感じてしまうのも事実です。

 この辺りは供給面を考慮して仕様を限定(各種装備はOPではなく標準に)している所もありますが、あまりの人気にすでに受注停止と言う話も。

 森津氏も「日本向けの台数はかなり増やしましたが、こればかりは本当に申し訳ないと思っています」と。

 ただ、今後受注は間違いなく再開されるはずなので、欲しい人はめげずに頑張ってください。

 更に「日本ではランクルの性能はオーバースペック」と言う人もいるでしょう。そこについて森津氏はこう語っています。

「ランクルシリーズのターゲットカスタマーは、『地球上でもっとも過酷な地域で使う人』。

 これが我々の言う『世界基準』の本質です。

 我々はそこに合わせてモノづくりを行ない、それをグローバル1スペックで世界に提供しています。それは250でも変わりません」

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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