1度は乗り比べたい! トヨタ「ランクル」勢揃い!? 300・250・70のオフロード試乗! 三者三様の違いとは
トヨタが誇るランドクルーザーシリーズ。300・250・70をオフロードで走らせるとどのような違いがあるのでしょうか。
ついに新型「ランドクルーザー250」(ランクル250)登場
昨今、世界的にクロスオーバーSUVブームですが、肝心なオフロード性能は「乗用車+プラスα」というモデルが多いのも事実です。
道路環境が整備されている日本を含めた先進国では問題ありませんが、世界を見渡すとまだまだ道路事情が悪い国もたくさんあります。更にクルマが壊れると命の危険に晒されてしまう国だってあります。

そんな過酷な条件下で絶大なる支持を得ているモデルと言えば、トヨタ「ランドクルーザー」(以下ランクル)でしょう。
TVで世界の“秘境”を旅する番組、アフリカや中東地域、アジア山岳地域に密着したドキュメンタリー番組、更には紛争地域や武装地域からのニュースには、必ずと言っていいほどランクルの姿を見かけます。
そんなランクルの原点はと言うと、1951年に警察予備隊向けの機動車への納入を狙って開発された「トヨタ・ジープBJ型」です。
それ以来、今日に至るまで一度も途切れるなく発売。世界累計生産は1040万台以上、年間30万台以上のランクルが、世界170の国と地域で活躍しています。
そんなランクルの歴史を振り返ると、ワークホースとして開発された「ヘビーデューティ系(BJ型→20→40→70系)」、プレステージ性も備えた「ステーションワゴン系(55→60→80→100→200→300系)」。
そして「もう少し気軽に四駆を……」というニーズに応えた「ライトデューティ系(70ワゴン→78→90→120→150系)」と大きく3つの系統に分かれます。
これは多様なニーズに応じて“役割”を細分化させた結果ですが、ランクルと名乗るモデルの開発思想は全て共通です。
それは、世界中のあらゆる地域・道で使われることを想定し、最も厳しい基準を持ってクルマ作りを行なうことです。そのポイントは極めてシンプルで下記の3つになります。
「道なき道でも自由に走れる」
「命・荷物を運ぶために壊れない」
「もし壊れても何とかして必ず帰ってくることができる」
歴代ランクルはこれらを愚直に突き詰めてきたからこそ、世界で絶大な信頼と支持を集めてきたと言えるでしょう。
豊田章男氏(現トヨタ会長)も筆者のインタビューで、「ランクルは『世界の命を守るクルマ』であり、トヨタにあるロングセラーの中でも大事な1台」と語っています。
そんな中、登場したランクルの最新モデルが「250」です。多くの人がプラド(150系)の後継モデルだと思っているようですが、250の開発コンセプトはズバリ「原点回帰」。

エクステリアは70やFJクルーザーを彷彿とさせる無骨さとモダンな洗練さが上手に融合したデザイン。
ボディサイズは300系とほぼ変わらないものの、短いフロントオーバーハングやスクエアなスタイルなども相まって、実際のサイズよりも小さく見えます。
ボディカラーはサンド(イメージカラー)やブロンズに魅かれつつも、個人的にはツール感が増すホワイトも捨てがたいなと。
インテリアは水平が解りやすい直線基調のシンプルなデザイン。スイッチ類はブラインドタッチで操作できるように機能ごとに最適配置されています。
メーターは最新モデルらしくフル液晶ですが、残念なのは他のトヨタ車と同じデザインである事。せめて1種類だけでも専用デザインを用意してほしかったです。
居住性は2850mmのホイールベースを活かし、2-3列目の足元スペースは150系プラドより拡大されていますが、実際に座ってみると“必要十分”と言った印象です。




























































