ホンダ新型「SUV」初公開! なぜ荷室に“階段”がある? 国内復活の新型「CR-V」に備わる“斬新アイテム”とは?
ホンダは新型「CR-V e:FCEV」を2024年夏に発売します。燃料電池システムと充電によるプラグイン機能を備えたモデルですが、斬新な荷室が特徴となっているようです。
「CR-V」が国内復活! どんなモデルで登場?
ホンダは2024年2月28日、新型「CR-V e:FCEV(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」を世界初公開し、同年夏に国内で発売することを明らかにしました。
初代CR-Vは、初代モデルが1995年に登場。クロスオーバーSUVとして多くのユーザーに支持されてきました。
2022年7月12日に6代目となる新型「CR-V」が米国で世界初公開され、その後、北米をはじめとしたグローバルで順次導入。
日本市場では2022年12月に5代目モデルが販売終了してから、約1年半ぶりに復活を果たし、6代目モデルが投入されることになります。
そのうえで、日本仕様の新型CR-Vは、米国GM(ゼネラルモーターズ)社と開発した燃料電池システムを搭載する燃料電池車(FCEV)としてデビュー。車名もCR-V e:FCEVとなります。
単なるFCEVにとどまらず、日本の自動車メーカーが発売するモデルとして初めて、外部から充電可能なプラグイン機能を備え、「身近に使える燃料電池車」として開発されました。
GMと共同開発した燃料電池システムは、ホンダがかつて販売していたセダンタイプのFCEV「クラリティフューエルセル」に搭載していたものと比較し、白金(プラチナ)使用量の削減やセル数の削減、量産効果などでコストを3分の1にするとともに、耐久性を2倍に向上させ、さらに耐低温性も大幅に向上。
燃料電池システムを中心としたパワーユニットを一体化することで小型軽量化を実現しています。
さらに、ベースのCR-Vのエンジンマウントをそのまま活用することでコスト低減に寄与するとともに、衝突安全性も高めたほか、振動や騒音も大幅に抑えることで上質な走りが味わえるといいます。
加えて、FCEVが持つ長い航続距離と水素の充填時間の短さといった特徴はそのままに、家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで利便性が向上。一充填当たりの走行距離は600km以上を可能としつつ、EV走行可能距離は60km以上となる見込みです。
外観は、「クリーン」「タフ」「アイコニック」をキーワードとしたFCEVらしい知的な佇まいと力強さを表現。
6代目CR-Vを基本としつつ、フードやフロントフェンダー、フロントバンパー、フロントグリル、リアバンパーを専用デザインとしたほか、ヘッドライトは薄型でワイド感を強調しました。
内装はCR-Vの持つ上質さとタフネスさはそのままに、環境に配慮した素材としてシートにバイオ合皮を採用するなど、人と環境に寄り添うFCEVのスタイルを提案します。
室内は、ベースのCR-V同様に、ゆったりとした居住空間を確保しました。
そんな新型CR-V e:FCEVでユニークなのはラゲッジスペースです。
2本の水素タンクをそれぞれリアシート下とラゲッジスペース前方に搭載しているのですが、この水素タンクが荷室へ張り出していて、フラットな荷室を実現することが難しいといいます。
これを逆手にとり、水素タンクの上面を平らなボードで覆い、あえて“段差”として活用。階段のような段差をラゲッジスペースに設け、フレキシブルボードで段差の手前を上下に仕切ることによって使い勝手を向上させました。
フレキシブルボードを上段に設置すると、荷室後端までフラットになる広いトランクスペースが生まれると同時に、下段はセダンのトランクのように荷物を隠すことができます。
たとえば、子どもを連れて買い物に出かけたときは、ベビーカーを上段のフラットなスペースに載せ、買った品物を下段のスペースに置くような使い方が可能です。
さらに、後席を前方に倒すと前後に長いフラットなスペースが生まれ、クラリティフューエルセルではできなかった長尺物も載せることができるようになりました。
また、日本仕様の新型CR-V e:FCEVはラゲッジスペースにCHAdeMO方式のDC給電コネクターを設置。
「Power Exporter e:6000」や「Power Exporter 9000」などの可搬型外部給電機を接続することで、非常時や屋外イベントなどへ高出力の電力供給が可能なDC外部給電機能も装備しています。
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