北九州高速「環状化」1期区間は2024年度中完成へ 小倉‐八幡結ぶ「戸畑枝光線」被災で復旧工事

北九州高速の2号線と5号線を結ぶ建設中の路線「戸畑枝光線」の一部が、大雨で被災。今回、その復旧方法と今後の見通しが示されました。

戸畑と枝光を接続

 北九州市と福岡北九州高速道路公社は2024年1月31日、建設を進めている「戸畑枝光線」のうち牧山から枝光までの2.7km(1期区間)について、遅れていた工事が2024年度中に完成する見通しとなったと発表しました。

戸畑枝光線・戸畑駅北口付近の完成イメージ(画像:北九州市)
戸畑枝光線・戸畑駅北口付近の完成イメージ(画像:北九州市)

 戸畑枝光線は、北九州高速2号線の戸畑(北九州市戸畑区)と5号線の枝光(同・八幡東区)をつなぐ延長5.2kmの計画路線です。

 この区間は元々、有料の5号線として計画されていましたが、建設費の償還が困難であることを理由に北九州高速の整備計画から外され、2011年度から市が無料・4車線の一般道として整備事業を進めてきました。

 しかし、市の財政状況や周辺開発により高速の利用増加が見込まれることなどから計画が再度見直され、2022年に有料・4車線の都市高速として整備していくことが決定し、事業が進められています。

 ところが2023年5月と7月、大雨により1期区間のうち延長約120mで土砂流出などが生じ、施工済みの道路擁壁が沈下。その後、有識者を交えた会議で原因の検証や復旧計画が検討されてきました。

 復旧は、この約120m区間を対象に、擁壁の下にセメントを注入・攪拌(かくはん)する地盤改良工事を行うといいます。その後、舗装や通信回線工事なども実施する計画です。

 当初、この1期区間の開通予定は2023年度とされていましたが、この復旧工事により2024年度中に工事完成の見通しとなりました。

 具体的な開通見込みについては、今後の工事の進み具合を踏まえて改めて公表するとしています。

 なお、牧山から戸畑までの2.0km区間は、2033年度開通の予定です。

 ミッシングリンク(未整備で途切れた区間)だった枝光~戸畑間がつながると、北九州高速の環状化が実現します。4号線を迂回できるほか、黒崎・八幡と戸畑・小倉を結ぶ新たなルートが生まれます。

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