トヨタの斬新「MRスポーツカー」が凄すぎる! “ミッドシップ×後輪駆動”なのに「200万円以下」で購入可能!「超軽量ボディ」の2人乗りオープンカー「MR-S」とは
トヨタがかつて販売していた「MR-S」は、名車になり得た要素を数多く備えていたものの、残念ながら消えてしまったクルマの一台です。この記事では、現在再評価の進む同車を詳しく振り返ってみましょう。
「ミッドシップスポーツの民主化」を担ったMRシリーズの末弟
様々なクルマが誕生しては消えていくのが、自動車の歴史の常。
たとえ発表時に華やかな注目を集めたクルマであったとしても、時代の流れによっては生産終了に追い込まれるケースも珍しくありません。
トヨタがかつて販売していた「MR-S」も、まさに名車になり得た要素を数多く備えていたものの、残念ながら消えてしまったクルマの一台でしょう。
MR-Sは1999年10月にトヨタから発売された2人乗りのスポーツカーで、車重が軽く屋根も開くことから、詳しくは「ライトウエイト・オープンスポーツカー」というジャンルに属します。
最大の特徴は車名にも記された「MR(ミッドシップ)」という「エンジンを車体中央部分に配置する駆動形式」を採用している点で、この構造はスーパーカーや特殊なスポーツカーあるいは商用車など、一部を除き限られたクルマにのみ取り入れられている特殊な駆動方式です。
ボディサイズ(前期型)は全長3885mm×全幅1695mm×全高1235mmとコンパクトな車体で、車重も最軽量モデルでは970キロと、1トン切りを達成した軽い車体も魅力的。
パワーユニットには最高出力140馬力を発揮する1.8リッターガソリンエンジンを搭載し、トランスミッションには前期型は5速、後期型は6速のMTを組み合わせるほか、当時としては非常に先進的なセミオートのシーケンシャルマニュアルトランスミッションまで選択できるこだわりようでした。
それでいて車両価格は最も安いグレードで198万円から(当時の税抜き表示)となり、現在からはとても想像できないほどの低価格まで実現していたのです。
そんなMR-Sは、その車名と構造から詳しい人は分かるように、国産市販車としては初のミッドシップカーである名車「MR2」の後継車として誕生しました。
このMR2には初代と2代目が存在しますが、どちらも重量バランスに優れたミッドシップレイアウトによるクイックなハンドリングや先鋭的なデザインから高い人気を誇ったモデルで、その後を継ぐことを担わされたMR-Sも「新時代のライトウエイト・オープンスポーツカー」になるものと、大きな期待が集中したのです。
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