「上海モーターショー」に見る次のクルマのトレンド SUVの先はPHVクロスオーバー?(写真26枚)

順調に拡大する電動化路線

 今回の「上海モーターショー」取材では、電動化の進み具合も強く感じました。

 もともと中国は政府をあげて、EVやPHV(プラグインハイブリッド)を推していました。そのため昔から中国のモーターショーには、まだまだ技術的に未熟な現地ブランドも、走ることができるのか相当に怪しいEVやPHVのコンセプトカーを出品していました。ところが今回は、ちゃんと走りそうなそれらのクルマが数多く見られました。

 実際に、中国では2016年に約42万台ものEVが販売されており、PHVも10万台ほどが販売されています。

 街のクルマの流れを見ていると、数分に1台くらいの感覚で、緑色のナンバーを装着した「新エネルギー車」が走ってきます。テスラのSUVである「モデルX」も複数台見かけました。地元ブランドのPHVもです。聞くところによると、EVやPHVには、政府から助成金が出るそうですし、車両価格のなかに充電設備設置費用も含まれているとか。

 もともと上海の街中を走るスクーターは、ほとんどがEV。鉛電池を使う、どう見ても航続距離は大したことなさそうな電動スクーターですが、上海の多くの人たちが普通に使っています。もしかすると中国の人こそ、世界一、充電車両に慣れているのでしょう。

 フォルクスワーゲンは今回の「上海モーターショー」にて、「2025年にはEVを100万台販売する」と言っていましたが、あながち夢物語ではないかもしれないなと思うばかり。2025年には、日本も中国と同じようにEVとPHVが広く普及していることでしょう。

【了】
提供:乗りものニュース

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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