11年ぶり“復活”のマツダ「ロータリーエンジン車」がスゴい! 「RX-8」以来の新型モデル登場へ 新型「MX-30」搭載エンジンの特徴とは?
マツダから登場する「MX-30 ロータリーEV」は、実に11年ぶりにロータリーエンジンを搭載します。そのエンジンにはどのような特徴があるのでしょうか。
発電エンジンとしてロータリーを搭載!
昨今、自動車業界のトレンドは「電動化」です。
欧州ではCO2排出削減を目的とする燃費規制、北米ではゼロエミッション規制、中国では新エネルギー車(NEV)規制、そして日本では2050年までにカーボンニュートラルの実現など…。
まさに次世代に向けた大きな転換期。多くの自動車メーカーは「電動化=重要な経営課題」のひとつとしています。
そんな時代ですが、マツダは現在も「内燃機関の理想の追求」にこだわっています。そんな姿勢からか「マツダは電動化に否定的」、「ガラパゴス化」、「時代遅れ」などと揶揄(やゆ)する人もいますが、それは大きな間違いです。
実は今から15年前の2007年、マツダは技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」を発表していますが、その中のひとつ「ビルディングブロック戦略」にはこう記されています。
「クルマの基本性能を決めるエンジンや車両の骨格など、ベース技術を徹底的に改善。その上で電気デバイスを組み合わせ、CO2の総排出量を大幅に削減させる」
しかし、現在マツダの予想を遥かに超えるスピードで電動化の流れが押し寄せているのも事実です。そんな中、登場したのが2020年に登場したクロスオーバーSUV「MX-30」です。
このモデルは通常のラインアップには属さないSUV版スペシャリティモデルであると同時に、マツダの“電動化”をけん引する存在となっています。
デビュー当初は24Vマイルドハイブリッド(MHEV)のみの設定でしたが、2021年BEVが登場。しかし、MHEVは電動の恩恵が少なく、BEVは航続距離の短さが課題となっており、その中間のモデルが待ち望まれていました。
それが今回紹介するプラグインハイブリッド(PHEV)「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」(以下、新型MX-30 ロータリーEV)です。
マツダのハイブリッドモデルと言えば、2代目「アクセラ」を思い出します。
このモデルはガソリンエンジンの「SKYACTIV G」にトヨタから供給を受けるハイブリッドシステム(THSii)を組み合わせていましたが、今回のモデルはマツダが独自に開発したシステムとなります。
このシステムは発電機となるエンジンと電動パワートレインで構成されています。電動化パワートレインは170ps/260Nmのモーターと薄型ジェネレーター、17.8kWhのリチウムイオンバッテリーで構成されています。
ユーザーのの使用実態に関する調査結果を考慮し設定したというEV航続距離は107kmで、バッテリーを使い切った後はエンジンの発電による電力で駆動します。50リッターの燃料タンクを活かし、インフラに左右されない長距離ドライブが可能です。
ちなみに走行モードは3つ用意され、EVモード/ノーマルモード(=ハイブリッド走行)/チャージモードが用意されています。充電は普通・急速のどちらにも対応しており、V2L(2種類のAC電源を設置)やV2H(バッテリー満充電&燃料タンク満タンで約9.1日分の電力供給が可能)にも対応しています。
分類上はEVとしての使い方を拡張したシリーズ式ハイブリッドとなりますが、発電機となるエンジンに大きな特徴があります。
そのエンジンとは、11年ぶりに復活したロータリーエンジンです。
SUVはちょっとなあ…
ロータリーエンジンに馴染みある2ドアスポーツカーかセダンだったら良かったのに
そもそもこのエンジンはあくまで”発電機”でしないわけで、これまでの固定概念を持っていたらスポーツカーでもセダンでもガッカリ車になると思うけどな。