マイナンバーカード持たないと「免許不携帯」なの? 免許で本人確認できない? 困惑の声多数! 24年度末「一体化」 紛失対応など警察庁に聞いてみた

運転免許証とマイナンバーカード一体化の目的は? 紛失したらどうなる? 警察庁に聞いてみた!

 これらに関して担当省庁である警察庁に取材したところ、まず一体化の目的について以下の回答がありました。

「マイナンバーカードと運転免許証の一体化については、マイナンバーカードの普及や利用を促進するという観点から、令和4年(2022年)4月の道路交通法の改正により関係規定が整備されたものです」

 運転免許情報が記録されたマイナンバーカードは運転免許証とみなされ、携帯義務や事故・違反の際の提示義務があります。

「マイナンバーカード」と「運転免許証」を統合するメリットは?
「マイナンバーカード」と「運転免許証」を統合するメリットは?

 しかし、万が一マイナンバーカードしか持っていないドライバーがカードを紛失すれば、再交付されるまでの間、運転ができずドライバーに多大な影響があると想定されます。この点に関して警察庁は以下のように回答しています。

「運転免許証と一体化されたマイナンバーカードを紛失した場合に、新たなマイナンバーカードに運転免許の情報を記録するための手続については、可能な限り円滑に行われることとなるよう、関係省庁と検討してまいります」

 マイナンバーカード保険証の場合はデジタル庁が最大10日間程度でカードを再交付できるよう検討中であり、運転免許証についても同様に、再交付までの期間をできるだけ短縮する方針であることがうかがえます。

 とはいえ毎日仕事でクルマを利用するドライバーについては、紛失した場合に備え、運転免許証とマイナンバーカードの2枚持ちにした方が安心かもしれません。

 また一体化に関するスケジュールや国民に対する周知方法についても確認したところ、以下の回答がありました。

「一体化に係る制度は令和6年(2024年)度末までに施行される予定であるところ、改正法の施行に向けて、関係省庁と連携しながら制度の周知等を図り、国民の皆様のご理解が得られるよう取り組んでまいりたいと考えております」

 具体的なスケジュールや周知方法については今後明らかになるものとみられます。

※ ※ ※

 運転免許証とマイナンバーカードを一体化した後も、運転免許証は継続して持ち続けられる予定です。

 一体化したマイナンバーカードの紛失・再交付手続きについて詳細は明らかになっていませんが、場合によっては免許証不携帯となる可能性があるため、再交付に関しては今後迅速な対応が求められます。

【訂正】記事初出時より本文を一部修正致しました。
(2023年8月1日 15:05 くるまのニュース編集部)

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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