マイナンバーカード持たないと「免許不携帯」なの? 免許で本人確認できない? 困惑の声多数! 24年度末「一体化」 紛失対応など警察庁に聞いてみた

2022年4月の道路交通法の改正により関係規定が整備された「運転免許証」と「マイナンバーカード」の一体化。2024年度末に施行される予定ですが、携帯義務や紛失の影響はどうなっているのでしょうか。担当省庁である警察庁に聞いてみました。

「運転免許証とマイナンバーカードの一体化」 警察庁の方針はいかに?

 政府は今後、オンラインで契約をおこなう際に原則マイナンバーカードで本人確認をすることや、運転免許証をマイナンバーカードと一体化する方針などを明らかにしています。
 
 特に運転免許証との一体化に関しては利用者から不安の声も寄せられていますが、具体的にはどのように変わるのでしょうか。

マイナンバーカードと運転免許証の一体化で何が変わるのか? ユーザーから様々な声が聞かれる
マイナンバーカードと運転免許証の一体化で何が変わるのか? ユーザーから様々な声が聞かれる

 政府は2023年6月6日に「第4回デジタル社会推進会議」を開催し、デジタル社会の実現に向けた重点計画のひとつとして、マイナンバーカードの機能拡充を掲げています。

 その中には運転免許証や在留カードなどをマイナンバーカードと一体化することや、オンラインで携帯電話の契約、銀行口座の開設といった手続きをする際に、本人確認の方法を原則マイナンバーカードに一本化する方針などが盛り込まれています。

 加えて、オンライン契約時の本人確認については運転免許証のほか、顔写真のない本人確認書類などを廃止する方針も明記されています。

 これらの本人確認は他人による「なりすまし」や写真の「改ざん」などによる悪用リスクがある一方、マイナンバーカードはICチップに搭載された電子証明書を利用して本人確認ができる公的個人認証サービスであるため、不正利用に対する安全性が高いと言われています。

 マイナンバーカードが『原則』であるため、他の本人確認書類がただちに利用できなくなる可能性は低いとみられます。

 しかし、政府は対面でおこなう手続きの場合でも公的個人認証による本人確認を進めるとしており、これからオンラインでも対面でもマイナンバーカードを使用する場面が増えると見込まれます。

 さらに、マイナンバーカードと運転免許証が一体化することに関してはSNS上で「運転免許証が使えなくなるのは不便そう・・・」との声や「クルマを使う仕事をしている人は絶対に紛失できないね」などの反響も寄せられました。

 これについて令和4年(2022年)4月に成立した改正道路交通法では、個人が申請すればマイナンバーカードのICチップに運転免許情報を記録できるようになる(一体化)ほか、運転免許証を返納して一体化したマイナンバーカードの1枚持ちも可能になることが規定されています。

 また運転免許証とマイナンバーカードを一体化した場合でも、運転免許証の返納は任意であり、運転免許証とマイナンバーカードの2枚持ちが可能になる予定です。そのため、運転免許証が全く利用できなくなるワケではありません。

 ただし1点心配なのは、運転免許証を返納してしまった後に、マイナンバーカードを紛失した場合です。現状、マイナンバーカードを紛失すると再交付までに1か月程度の期間を要するため、わざわざ運転免許証とマイナンバーカードを一体化することに対しては疑問の声も聞かれます。

 では、この一体化はなぜおこなわれるのでしょうか。また、運転免許証と一体化したマイナンバーカードを紛失した場合はどうなるのでしょうか。

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