もはや「謎装備」! クルマのワイパーが「ミラー」や「ライト」にもあった!? 意外な役割とは
クルマの装備は、進化の過程で現在とは異なる姿をみせることがあります。何の目的で備わっていたのか、その理由について解説します。
ワイパーが拭き上げるのは「フロントウィンドウ」だけじゃなかった!?
クルマのワイパーといえば前後のガラスに備わるものと決まっていますが、かつてはそれ以外の場所にも付いていた時代がありました。
何のために備わっていたのでしょうか。
クルマが便利なポイントのひとつとして、雨の日でもぬれずに快適に移動できることが挙げられます。
その雨粒がガラスに付着すると視界が悪くなるために、クルマには窓ふき器の装着が義務付けられています。
船舶や機関車などでは、丸い小窓が回転して雨粒を弾き飛ばす方式がみられますが、クルマではワイパーで拭う方式が一般的です。
ワイパーは、クルマの前だけ、ないしは前後のガラスに装着されます。
ところがかつては、フロントドアのガラスやサイドミラーにワイパーが装着されていたことがあったのです。
確かに水滴が付着しなかったら便利だな、と思える箇所ですが、いくら何でもやりすぎでは!? というのが、装備が登場した1980年代当時の人の反応でした。
当然、ワイパー以外にもワイパーを駆動するためのモーターや配線、リンケージなどが必要になります。
部品が重く、費用も意外に高価になることや、一見便利に思えても実際には使用されなかったりして、いずれもすぐに廃れてしまいました。
なかでもフェンダーミラーワイパー(ワイパー付フェンダーミラー)は、1980年に日産の初代「レパード」が初登場した際に世界初採用されたものです。
ただしミラーの鏡面のなかの拭き取り面積も狭かったため、実際の効果も疑わしいものです。
ましてや、ワイパーがついていれば、小さなフェンダーミラーの鏡面がさらに狭くなってしまいます。
一方サイドウィンドウワイパーは、ドアミラー鏡面を見やすくするためのものです。
こちらはミラー面を直接拭くものではなく、サイドウィンドウの一部分を拭き取る装備でした。
1988年デビューのトヨタ「マークII」などで世界初採用されています。
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