ダイハツ「小型ワゴン」がスゴすぎた! 4m切りボディに快適すぎる室内採用がポイント? 「いいとこ取り」なダイハツ「トール」の魅力は

ダイハツのハイトワゴン「トール」にはどのような魅力があるのでしょうか。

コンパクトなのに広い! 機能性抜群なのに価格は「ひかえめ」

 日常の足としてのニーズが高い軽乗用車や小型車などでは、背が高く両側スライドドアを装備するハイトワゴンタイプが人気を博しています。
 
 そのなかでも、ダイハツが展開する「トール」にはどのような特徴があるのでしょうか。

「いいとこ取り」で受け皿が広かった
「いいとこ取り」で受け皿が広かった

 トールは、ダイハツが軽自動車で培ったノウハウを活かし、「子育てファミリーの日常にジャストフィットするコンパクトファーストカー」として2016年11月に登場しました。

 ラインナップはベースモデルに加え、軽ハイトワゴンやミニバンの売れ筋グレードと共通する、エアロパーツやメッキ加飾を用いた「カスタム」系モデルを用意。いずれも1リッターエンジンでターボ搭載・非搭載の2タイプが用意されます。

 なお、トールはトヨタ「ルーミー」やスバル「ジャスティ」としてそれぞれOEM供給されており、なかでもルーミーは2022年度の新車販売台数ランキングで4位(9万9307台)を記録するなど、3車種を合計すれば国産普通乗用車のなかでも上位に食い込む人気ぶりです。

 その理由として、コンパクトなボディサイズにもかかわらず広々とした使い勝手の良い室内空間をもつことが挙げられます。

 ボディサイズは全長3700mm×全幅1670mm×全高1735mmと市街地においても取り回しの良いサイズですが、室内長は2180mmを確保。室内高は1355mmと、小学校低学年レベルの子どもであれば背をかがめずに立つことができます。

 また、低床フロアによってステップまでの高さは366mmと抑えられており、スライドドアの四角く大きな開口部とともに、子どもや高齢者であっても比較的乗り降りがしやすくなっています。

 前後シートはウォークスルーが可能で、リアシートは240mmのロングスライドも可能。さらに、リアシートを最大70度リクライニングさせ、フロントシートのヘッドレストを外し前方にスライドさせればフルフラットにすることができます。

 この状態であれば、2180mmの長い室内長を生かして車中泊も可能です。

 さらに、室内には各種収納やカップホルダーが多く設けられており、前席では角型紙パックの飲み物が置けるほか、前席のシートバックには格納式テーブルが設けられており、自分の部屋のようにくつろげる機能性を持つこともポイントです。

 さまざまな安全性能も備わっており、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、誤発進抑制機能などをはじめとする先進運転支援システム「スマートアシスト」を採用しています。

 2020年9月に実施した改良では、内外装のデザインを刷新しただけでなく、スマートアシストの機能向上を図り、各社で採用される例が増えてきた全車速対応のアダプティブクルーズコントロールを設定。

 また、停車時にブレーキを踏んだ状態を維持する電動パーキングブレーキの採用など、機能性を大幅に高めています。

 一方で価格(消費税込)は156万6500円から210万円と比較的低く抑えている点も魅力的なポイントと言えます。

 こうしたトールの極めて良好な使い勝手と手ごろな価格が、幅広い層のユーザーのニーズに合致。

 子育てを終えたミニバンユーザーや軽スーパーハイトワゴンユーザーのステップアップ需要、さらには3列シートのミニバンまでは必要としないユーザーや、コンパクトカーでは物足りないと思うユーザーまで幅広く取り入れることができ、結果として兄弟車を含め販売台数では安定して上位を守る人気モデルへと成長しました。

 とはいえ、国産ではおよそ7年程度でフルモデルチェンジされることや、未だハイブリッドモデルが設定されていない点も考えると、そろそろ次期モデルが登場しても良いかもしれません。

 魅力的なパッケージングを踏襲した新型の登場に期待したいところです。

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