トヨタ新型「クラウンスポーツ」最速試乗! 「スポーツセダン」並の走りを体感!? まさに「クラウンアスリート」の後継的な存在か
新型クラウンスポーツ、クルマの「走る・止まる・曲がる」という基本性能は?
では、クラウンスポーツのメカニズムはどんなものでしょうか。
パワートレインは2タイプが用意されており、普及版がハイブリッド(HEV)、上級版がプラグインハイブリッド(PHEV)となっています。
ハード自体はRAV4/ハリアーと同じ2.5L+THSII+E-FOURの組み合わせですが、クラウンに見合った専用制御になっています。
今回はPHEVのみの試乗となりましたが、一言で表すと「見た目はチャラいが、中身は極めてジェントル」といった印象でした。
EVモードはドライバーのペダル操作に合わせて必要なだけ力強さが増していくフィーリングはRAV4 PHVと同じですが、より滑らか、より操作に忠実で、「スーっ」と走るような感じです。
HEVモードはRAV4 PHVと同じであればシステム出力306psだと思われますが、体感的には「おっ、力強い!」と言うよりも「おっ、余裕あるね」という印象で、よりリニアなパワートレイン制御だけでなく、アクセルを踏んだ時の車両姿勢の変化の少なさも寄与しているようです。
この辺りの印象は「クラウンの世界観」という意味では正しい方向だと思いますが、クラウンスポーツの“エモーショナル”な立ち位置を思うと、「見た目に対してちょっと大人しいかな!?」と感じたのも事実です。
個人的には時間限定/回数限定でいいので、モーターのパフォーマンスを最大限に活用して「おっ、クラスポ凄い!」と言わせるようなブースト機能があってもいいかなと。
今回HEVは未試乗ですがPHEVの印象を踏まえると、個人的には2.4Lターボ・デュアルブーストハイブリッドのほうがキャラクターは合っているような気がします。
フットワークはクロスオーバーをベース(プラットフォームはフロント・セダン用GA-K、リア・SUV用のハイブリッド)にしながらも、基本素性の違い(ホイールベース短縮/前後オーバーハング低減)を活かしたスポーツ専用チューニングが施されています。
具体的な話は未公表ですが、専用AVS(電子制御可変ダンパー)&専用DRS制御、235/45R21サイズのミシュラン・eプライマシー(クロスオーバーは225/45R21)などに加えて、TNGAとしての進化・熟成も盛り込まれていると言います。
その走りは、AWD制御(リアモーターを積極的に駆動力制御に活用)と四輪操舵(DRS)、更にはACA(アクティブ・コーナリングアシスト)などの相乗効果で駆動方式の概念を変える「コーナリング時の旋回姿勢」。
コーナリングの一連の流れに連続性の高さ、滑らかでスムーズなクルマの動きなど、「気負いなく高性能を味わえる」ハンドリングはクロスオーバーと共通ですが、スポーツはそれに加えて「より機敏」、「より俊敏」、「より曲がる」という形容詞がプラスされます。
過去のクラウンで例えるならば、クロスオーバーは「アスリートとロイヤルのいい所取り」ですが、スポーツは明確に「アスリートの後継」と呼べる味付けといえると思います。分類上はSUVですが、「走りはスポーツセダン」に近いと言っていいと思います。
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