トヨタ新型「クラウンスポーツ」最速試乗! 「スポーツセダン」並の走りを体感!? まさに「クラウンアスリート」の後継的な存在か

2023年秋以降に発売されるトヨタ新型「クラウンスポーツ」ですが、正式発表前にプロトタイプに試乗する機会を得ました。果たしてどのようなクルマなのでしょうか。

 2022年にフルモデルチェンジを行い、クラウンのDNAである「革新と挑戦」をリアルに体現した16代目クラウン。
 
 新たに登場を控える「クラウンスポーツ」はどのようなモデルなのでしょうか。

これはまさに…「クラウンアスリート」の後継と言える雰囲気を持つ新型「クラウンスポーツ」
これはまさに…「クラウンアスリート」の後継と言える雰囲気を持つ新型「クラウンスポーツ」

 16代目クラウンは、当初クロスオーバーのみの企画だったと言いますが、このモデルがある程度カタチになった頃、豊田章男社長(現・会長)からこのような提案があったそうです。

「セダンも考えてみないか?」

 クラウンを担当するMSカンパニーの中嶋裕樹プレジデントは「正直言うと、耳を疑った」そうです。

 ただ、それと同時に「セダンの呪縛が解けた今だからこそ、新たな発想でセダンを作りなさい」と言う問いかけに聞こえたそうです。

 開発チームは「それならば、皆が求めるクラウンを更に提案しよう! キーワードは、トヨタのフラッグシップに加えて、あなたのフラッグシップだ!」とスポーツ/エステートの企画が生まれたそうです。

 豊田氏はこの4台のクラウンを見て、開発チームに「ちょっと調子に乗りすぎていない? でも、これは面白いね!!」と語ったと言います。

 そして試験車両のステアリングを握り「これぞ、新時代のクラウンだね」と。

 つまり、どのモデルも正真正銘「クラウン」なのですが、多様性が求められる時代に合わせて単品ではなく「群」としての提案と言うわけです。

 この辺りは手法こそ異なりますが、基本的な考え方は、ヤリスシリーズ/カローラシリーズと共通なのです。

 今回紹介するのは、クラウンシリーズの中で最もエモーショナルな存在である「スポーツ」になります。

 2023年秋に発売予定と発表されていますが、それに先駆けてプロトタイプに短時間ですが試乗してきました。

 エクステリアはすでに公開済みですが、実車を間近で見るのは初めてです。

 最新トヨタデザインのアイデンティティの一つ「ハンマーヘッド」をより強調としたフロントマスクはスポーティさと先進性が上手にバランスされています。

 実はヘッドライトはバンパー内に設置されており、上部のLEDはデイライト&ウインカー用となっています。

 サイドはクロスオーバーよりも短い全長/ホイールベース、前後オーバーハングを活かした凝縮感あるデザインはFF横置きベースを忘れてしまうくらいのプロポーションバランスです。

 リアフェンダー周りの立体感はトヨタ車史上最大と言っていいレベルで、欧州のスーパーSUVも顔負けのセクシーさです。

 リア周りはトレンドの横一文字ではなく薄型ながらも左右独立4灯のリアコンビランプを採用していますが、これは歴代クラウン・アスリートがモチーフになっているそうです。

 ボディカラーは複数用意されていますが、今回の試乗会ではレッド、ホワイト、そしてマットブラックの3色を展示。

 ボディカラーで雰囲気がガラッと変わり、レッドはより妖艶さ、ホワイトは知性的な雰囲気が際立つような感じがしました。

 ちなみにマットブラックはチョイ悪な雰囲気ですが、当初は公道テストでの偽装用だと言います。

 インテリアは基本的なデザイン・操作系はクロスオーバーと同じ、つまり雑多なレイアウトのセンターコンソール周りやアニメーションを含めてガッカリなインフォテイメントはそのままですが、スポーツ専用アイテム(シート、ステアリング、シフトノブ)に加えてアシンメトリーのカラーコーディネイトでパーソナル感が演出されています。

 個人的にはエクステリアデザインとのマッチングと言う意味ではクロスオーバーよりも良く感じましたが、欲を言えばスポーツ専用メーター表示といった「プラスα」で差別化があっても良かったかなと

 シートはクロスオーバーよりも数値的にはヒップポイントが高められていますが、パッと座った印象はほぼ同じ。リアシートはウィンドウ面積が小さいので閉塞感はあるものの、居住性に不満は感じませんでした。

 足元スペースはホイールベース短縮(-80mm)の影響はありますが、170cmの筆者がフロントシートのポジションを取った状態で拳2.5個以上の余裕があるので十分でしょう。

 ちなみにシートバックがクロスオーバーよりも立ち気味に感じましたが、これはラゲッジの容量を稼ぐためなのでしょうか。

 ラゲッジは左右にゴルフバック用の“エグリ”が設けられていますが、上下左右、奥行き共にかなり割り切られています。この辺りはデザイン優先の結果だと思いますが、逆を言えば「ラゲッジスペースが欲しかったら、エステートをどうぞ」と役割が明確なので、筆者はネガには感じませんでした。

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