なんだ…!? 「完全、屋根なしホンダの軽」発見… 雨の日NGな「緑スポーツカー」の正体とは

ホンダ「ビート」は、海外のマニアからも注目を集める1台です。そんなビートを、スパルタンな仕様にカスタムされた個体が海外のオークションに登場しています。

窓や幌も取っ払われたスパルタンなビート!

 軽自動車は日本独自の規格ですが、その機能性やコストパフォーマンスの高さから、海外のマニアからの注目を集めています。

 軽自動車でありながらミッドシップにエンジンを搭載したホンダ「ビート」は、海外のマニアからも注目を集める1台です。
 
 そんなビートを、スパルタンな仕様にカスタムした個体が発見されました。

マジか! 屋根が完全に無い…この謎の「ビート」は何なのか?(Photo:eBay Inc.)
マジか! 屋根が完全に無い…この謎の「ビート」は何なのか?(Photo:eBay Inc.)

 ビートは、ゴーカートのようなコンパクトなボディでありながら自然吸気エンジンをミッドシップに搭載するなど、世界的に見てもめずらしい唯一無二の存在であることから高い人気を誇っています。

 ライトウェイトスポーツカーのメッカであるイギリスにも、ビートをこよなく愛するマニアが多いといいます。

 実際、海外のオークションサイトでは、ビートをベースによりスパルタンなモデルに仕上げた1台が出品され、話題となっていました。

 鮮やかなグリーンに彩られたこのビートですが、1991年に生産された当時は「ブレードシルバー・メタリック」だったようです。

 2018年にイギリスにわたった時点での走行距離は17万9000kmにもおよび、少なくとも4年間は屋外保管されていたことから、決してコンディションの良い個体ではなかったようです。

 実際、オーナーはこのビートをわずか550ポンド(約9万2000円)で購入したといいます。

 また、加えて200ポンド(約3万3000円)で手に入れた一度も使用されていないボンネットを手に入れたとしています。

 その後、このビートにはレストアが施されました。ボディの腐敗の修繕にくわえて、エンジンが一旦取り外されてリフレッシュされたほか、サスペンションやブレーキなどにも手が加えられています。

 特徴的なのは、軽量化を図るためにフロントウィンドウが取り外されて小さなウインドスクリーンに置き換えられている点です。

 また、サイドウィンドウや幌も取り外されており、その代わりにロールケージが装着されています。

 つまり、このビートは事実上雨天時には使用できないものとなっています。

 ただ、イギリスでは、ロータス「2イレブン」やケーターハム「スーパーセブン」のようなスパルタンなライトウェイトスポーツカーが根強い人気があることから、実用性が低い点については大きな問題とはならないようです。

 実際、このビートのオーナーもイギリスのクラシックなライトウェイトスポーツカーや、イギリスでも正規販売されていたマツダ「MX-5(日本名:ロードスター)」やトヨタ「MR2」に興味を持っていたようです。

 ただ、予算の都合からクラシックなモデルは手が届かず、かといってMX-5やMR2では「あまりにありきたり」であることから、この日本の軽スポーツカーに照準を定めたといいます。

 こうした出来上がったビートは、このオーナーによって「ビーチェッタ」と名付けられています。

 これは「ビート」とライトウェイトのオープンカーやスポーツカーによく用いられる「バルケッタ」を組み合わせた造語です。

 純正の状態でもわずか760kgしかないビートですが、このオーナーは「徹底的に軽量化したことでさらに特徴的なドライビング体験を実現している」と説明しています。

※ ※ ※

 オーナーのこだわりが詰まったこのビートですが、売却することにした理由はエンジンの不調にあるといいます。

 一度リフレッシュされたエンジンですが、その後ベアリングの故障などが発生したためにほかの個体から調達したエンジンに載せ替えられました。

 しかし、そのエンジンも50マイル(約80km)ほど走行した時点で不調をきたしてしまったようです。

 こうした理由から、オーナーは「ほかのユーザーがこのビートを完成させるべき」だと感じたといいます。

 その結果、このビートは4500ポンド(約75万円)でオークションに出品されることになりました。

 現在のところ入札はないようですが、オーナーいわく、「売るのに必死ではない」ことから、値下げする予定はないようです。

【画像】これは…スパルタ仕様! ホンダ「緑のスポーツカー」を実車で見る!(33枚)

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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