「大津~信楽」が劇的改善!“ダム水没区間”8kmの新県道が3月開通 新名神沿いの山中をスイスイ

滋賀県内で、大戸川ダムの建設に伴い水没する県道16号大津信楽線の付替道路が、2023年3月に開通します。

大戸川ダムで水没する区間を付け替え

 国土交通省近畿地方整備局は2023年2月15日、大戸川ダムの建設に伴い水没する滋賀県道16号大津信楽線の付替道路が、3月25日に開通すると発表しました。

滋賀県道16号大津信楽線(現道)と大戸川を大きくまたぐ付替県道の牧町天空大橋((C) Google)
滋賀県道16号大津信楽線(現道)と大戸川を大きくまたぐ付替県道の牧町天空大橋((C) Google)

 滋賀県道16号大津信楽線は、滋賀県の大津市を起点とし、大戸川に沿って東へ進み、甲賀市信楽町に至る道路です。

 大津市・草津市と甲賀市を結ぶ主要ルートの一つで交通量も1日5000台と多い幹線ですが、途中の大戸川ダムの予定地付近は道幅が狭く落石も多いため、渋滞や事故がたびたび発生。

 2021年8月には集中豪雨による土砂崩れもあり、4か月間通行止めになったといいます。

 そのため、ダム予定地付近では、これらの課題を解決しながら水没区間を避ける新しい道路の建設が進んでいます。

 今回の開通区間は、長さ約8kmにわたります。道路の幅員は7.5m、車道は2車線、設計速度は50km/hです。

 大津市から進んで来ると、現道と分かれて新斧研橋で大戸川の南岸に渡り、牧町天空大橋(新3号橋)で北岸に戻りながら標高を上げていき、桐生辻トンネル(延長414m)付近でダムサイトを通過し、新名神高速と並行しながら山の中腹を進んで再び現道と合流します。

 近畿地方整備局によると、この付替県道の開通によってすれ違いが困難な道幅の狭い箇所がなくなり、所要時間も短縮。連続雨量90mmの通行止め措置もなくなり、安全性も確保されるといいます。

 なお、途中の大鳥居から滋賀県道12号栗東信楽線で栗東市金勝方面や甲賀市田代方面などへ向かう場合は、現在の大津信楽線を通行することになります。

 また、付替県道の今回開通区間のうち延長7086mは国が事業を進めていましたが、開通をもって管理は滋賀県に移管されます。

【地図】新名神沿いに8kmの「新道」開通! 走りやすくなる県道16号のルートを地図で見る(10枚)

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