跳ね上げ式ドア装着のトヨタ「86」爆誕!? 注目度MAXな大胆カスタムがスゴすぎる!
トヨタ初代「86」のドアをシザードアにするという大胆なカスタムに密着しました。どのような工程が難しかったのでしょうか。楽しくも大変だったカスタム苦労話をリポートします。
86をシザードアにカスタム! ふたつの問題が発生!?
クルマを自分好みに仕立てる「カスタマイズ」ですが、とくに人気の高いスポーツカーなどは、性能向上のチューニングや、ほかのクルマとの差別化を図るためのドレスアップを施す人も多いものです。
今回は、トヨタの86(初代)の中古車を購入し、自分好みのカスタマイズを施している、埼玉県のYさん(20代男性)の作業過程をレポート。
タイヤ・ホイールの交換やエアロパーツ装着といった比較的やりやすいカスタマイズではなく、ドアを跳ね上げ式にするという大掛かりな工程となりそうです。
現行モデルの86は、2021年10月に2.4リッターエンジンを搭載した2代目(GR86)へとフルモデルチェンジしましたが、2012年に登場した初代モデルの人気も相変わらず高いとのこと。MTのFRスポーツクーペが中古で手軽に購入できるということで、とくに若い世代のクルマ好きから支持されています。
数少ないスポーツクーペとあって86に人気が集中するのも事実。86好きの仲間が増えるのは嬉しいけれど、ほかの人とは差別化を図りたいと考える人も多く、Yさんは86好きが集まるイベントに向けて大胆なカスタムで差をつけたいと考えたそうです。
そんなYさんが今回挑戦するのが、86のドアをシザードアにするというもの。カスタムカーの祭典「オートサロン」などでよく見かけますが、ショップではなく個人所有のクルマとしてはかなり大胆なカスタムです。
手がけるのは栃木県の整備工場の整備士Tさん。「ショップじゃなくて整備工場でカスタム?」と疑問に思う人がいるかもしれませんが、クルマの構造を理解し修理できる技術を持った整備工場のほうが、きれいに仕上げられることも多いのです。
今回、Yさんが入手したのは汎用型の「ガルウィングキット」。86の専用設計ではないものの装着可能とのことで購入したといいますが、通常のドアヒンジよりもシザードア用ヒンジは折り返し部分があるためかなり厚みがあり、これをボディにどうフィットさせるかが課題となりそうです。
まずはシザードア用ヒンジを仮組みするために純正のドアヒンジを取り外します。86に限らず、ドアヒンジはフロントフェンダー内に入り込んでいるため、フロントバンパーやフロントの左右フェンダーも取り外す作業が必要になります。また、ドア側も内側にヒンジが入り込む構造なので、ドアの内張をすべて取り外す作業も加わります。
今回はカスタムのため仮組みまでは順調でした。汎用品とのことで装着ができるのか確認したところ、ナットの穴なども適合し、組み付けることは可能そうです。
しかし仮組みしたことで(装着自体は可能ながら)ふたつの問題が発覚。ひとつは厚みのあるヒンジをフェンダー内に収める必要があるため、フェンダーの一部をカットする必要があること。もうひとつは、ドアを跳ね上げた状態でパワーウインドウやドアロック、スピーカーなどの配線を伸ばす必要があり、かつドアを閉めた状態では伸びた配線をどう格納するのかが難しいこと。
T整備士が懸念しているのは、伸びた配線を開閉時にドアで挟んでしまい、ハーネスを傷めてしまったり、フェンダーまで変形してしまう恐れがあるということです。
ドアの開閉で配線を傷つけず、断線する危険性を回避するための配線処理をどう仕上げるかが、86のシザードア化の最重要ポイントになりそうです。
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