東京練馬の外環シールド機、半年ぶり掘進再開へ 損傷箇所の補修が完了 早ければ11月1日から

2022年4月に東京都練馬区の外環道トンネル建設現場でシールドマシンが損傷。以来、工事がストップしていましたが、シールドマシンの補修が終わり、早ければ11月1日から掘削が再開されます。

シールドマシンの補修が完了

 2022年4月に外環道の建設現場でトンネルを掘るシールドマシンが損傷したことを巡り、NEXCO東日本関東支社と国土交通省関東地方整備局は10月21日、マシンの補修が完了したとして掘進を再開すると発表しました。

 大泉JCT(東京都練馬区)付近の事業者が取得している敷地(事業用地)内で、11月1日以降、シールドマシンの稼働を再開させます。

シールドマシンの損傷部材などを確認する様子(画像:NEXCO東日本)
シールドマシンの損傷部材などを確認する様子(画像:NEXCO東日本)

 事故は4月7日に発生しました。直径16mほどのシールドマシンが外環道(関越~東名)の事業用地内で、大泉JCTのランプと本線トンネルが合流する区間を掘り進めていたところ、マシン前面のカッターが鋼材に接触し、カッタービットと攪拌翼(土を攪拌する部品)が損傷しました。

 本来、シールドマシンは、止水用にあらかじめ設置していた地中壁の硬質ウレタン部分を切削して進む段取りになっていましたが、地中壁の位置が設計値よりも下に約90cm、水平方向に約10cmずれていました。

 このためシールドマシンのカッターが地中壁の鋼材部分に接触。カッタービットは全体の1割に相当する109か所に加え、攪拌翼や外周リング保護ビット、裏込め注入管保護ビットなどでも多数の損傷が見つかったといいます。

 ずれの原因は、図面作成時のCAD(コンピュータ上での製図・設計)操作のミスだったことが明らかにされています。

 シールド機は地上から21mの深さまで掘り下げて、損傷部分が補修されました。

 NEXCO東日本と関東地方整備局は、掘進作業を再開させるにあたり、施工状況や周辺環境をモニタリングしながら細心の注意を払いつつ、慎重に進めて行くといいます。

 また、事業用地外で掘進を行う場合は、説明の場を改めて設けるということです。

※ ※ ※

 外環道の工事を巡っては、練馬とは別に2020年10月、東京都調布市のトンネル掘削現場の地表で陥没が発生して工事がストップしています。

 ここの工事については、住民からの工事差し止めの仮処分申し立てに対し、東京地裁が2月、差し止めを認めました。

 11月から地盤補修の工事に向けて周辺の住宅解体に着手しますが、補修工事は2023年春から2年程度かかる見通しです。また、地盤補修が完了しても、工事再開には改めて再発防止策をまとめることが条件とされています。

【画像】シールド機の損傷と「位置ずれ」の状況を写真と図で見る(19枚)

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