ホンダ「最速FFマシン」鈴鹿で爆走! 新型「シビックタイプR」は何が凄くなった? リアル試乗で体感!

2022年7月21日に世界初公開された新型シビックタイプR。今回、鈴鹿サーキットで実際に走らせてみました。

新型シビックタイプRを鈴鹿で体感! どうだった?

 1997年に登場したホンダ「シビックタイプR」。当初はNSX/インテグラに続くタイプRシリーズの末っ子という立ち位置でしたが、現在はホンダスポーツそしてホンダの内燃機関モデルをけん引する存在となっています。
 
 その最新モデルとなるのが、11代目シビックをベースにした新型シビックタイプR(FL5)です。

うひょー!速い! 新型シビックタイプRで鈴鹿サーキットを激走! 実はスペック以上に進化していた?
うひょー!速い! 新型シビックタイプRで鈴鹿サーキットを激走! 実はスペック以上に進化していた?

 ノーマルと並行開発、グローバルモデルなのは先代と共通ですが、大きく変わったことは2点あります。

 ひとつは開発責任者(LPL)の柿沼秀樹氏が先代から引き続き担当していること、もうひとつはベースモデルと同じく熟成方向の進化をおこなっているとことです。

 要するに、良くも悪くもホンダの伝統となっていた「過去を振り返らない」ではなく「過去を活かして、己を超える」が開発目標です。

 その実力を試すために、シビックタイプRの聖地のひとつ「鈴鹿サーキット 本コース」を全開で走らせてきました。

 今回の試乗車はタイヤのみ純正のミシュラン・パイロットスポーツ4Sからミシュラン・パイロットスポーツカップ2コネクトに変更されています。

 このタイヤはシビックタイプRの補修パーツとして設定される「サーキット走行推奨タイヤ」で、純正タイヤと同じくホンダと共同開発された物です。

 ミシュランのエンジニアに話を聞くと「グリップ力はカップ2が上ですが、タイヤの基本的な性格や特性はパイロットスポーツ4Sの45度線上に位置するタイヤです」と教えてくれました。

 今回の試乗はサーキットなので、ドライブモードは「+R」をセレクトしての走行となり、そのほかに「スポーツ」「コンフォート」「インビジュアル(カスタム)」が選択可能です。

 エンジンはターボチャージャー効率向上やイナーシャ低減などの改良により、出力が320ps/400Nmから330ps/420Nmに引き上げられた2リッター直噴VTECターボです。

 スペックオタクの人のなかには「(先代から)伸び代、少なくない?」と思う人もいるでしょうが、実際に体感すると先代のそれとは別物といっていいです。

 個人的には出力アップよりもレスポンスの良さと回転のスムーズさ、レブリミット(7000rpm)を軽く超えていきそうな伸びの良さ。

 さらには生音+疑似音(高周波)がミックスによる軽快なサウンドなどから、「お前はNAエンジンか?」と思ってしまったほどです。

 つまり、パワフルなのに知的で洗練された特性が備えられており、ズバリ「“VTEC”のターボ」であることを実感するユニットです。

 6速MTも大きく進化しています。ミスシフトを防ぐ正確性の高さはいうまでもありませんが、先代よりも操作力が軽めで抵抗感も少なくなっており「カチッと入る」というより「スコッと入る」といったフィーリング。

 シフトダウン時に回転を合わせるレブマッチシステムも進化しており、プロドライバー並みの正確な制御なので、全開走行時はむしろ積極的に活用したほうがいいでしょう。

 では、シビックタイプRのフットワークはどうでしょうか。

 ハンドリングは鈴鹿のコースに沿ってお伝えしましょう。

 ストレート全開からブレーキングで進入する1~2コーナーでは鉄壁の安定性のリアとステアリングを切っただけノーズがスムーズにインを向くフロントのバランスに驚きます。

 ステア系はスポーツカーにしては軽めですが、操作に対して正確にクルマは動くのでコントロールは非常に楽です。

 S字からデグナーまではアンダーステア知らずでグイグイ曲がる旋回性能の高さ、ヘアピンではFFとは思えないトラクション性能を発揮します。

 スプーンカーブから西ストレートを経ての130Rは路面に張り付くように曲がる安定性。

 そしてシケインではブレーキング性能と縁石に乗り上げてもショックをしなやかに受け止める吸収性。再びストレートに向けての加速と、どのコーナーも安心して、速く、そして気持ちよく走ることができました。

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1件のコメント

  1. FLシビック最高だな!
    山本シンヤさんのインプレッション動画が楽しみ。

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