人気の小型SUV「ロッキー/ライズ」ハイブリッドとガソリン車どっちが買い? 「燃費」で価格差の回収は難しい!?

価格差30万円は燃費だけで回収できないが違いは「それだけじゃない」

 では、ロッキー/ライズの1.2リッターガソリン車とe-SMARTハイブリッド車のお買い得度を比較してみましょう。

 経済産業省 資源エネルギー庁発表による、2022年9月20日現在の全国ガソリン小売価格平均価格は169.7円(レギュラーガソリン/消費税込み)。

 これをもとに、カタログ燃費値(WLTCモード燃費)で、5万キロ走行時のガソリン消費量とその時の燃料代を計算してみます。

ハイブリッドの注目度が高いですが、お得感があるのは1.2リッターガソリンモデルのほうかもしれません[写真はトヨタ「ライズ Z ガソリン(2WD)」]
ハイブリッドの注目度が高いですが、お得感があるのは1.2リッターガソリンモデルのほうかもしれません[写真はトヨタ「ライズ Z ガソリン(2WD)」]

 ロッキー/ライズ e-SMARTハイブリッド車のカタログ燃費は28.0km/Lです。

 5万キロでガソリン代はおよそ30万3035円かかる計算です。

 これに対し、ロッキー/ライズ 1.2リッターガソリン車のカタログ燃費は20.7km/Lです。

 5万キロのガソリン代はおよそ40万9903円となりました。

 e-SMARTハイブリッド車と1.2リッターガソリン車の差はおよそ10万円ほど。倍の10万キロを走っても、だいたい20万円の差となります。

 あくまでも単純計算による目安でしかありませんが、走行距離が長いユーザーでも、およそ30万円高いe-SMARTハイブリッド車の価格差を回収するのは、容易ではないことが見えてきます。

 またそれだけガソリン車の燃費も十分に優秀だ、ということもいえるでしょう。

 もちろんハイブリッド車の美点は、単なる燃費の良さだけではありません。価格差なりの上質さが体感できるのもうれしいところです。

 低速から高トルクを生み出すモーターの特性を活かし、e-SMARTハイブリッドならではのレスポンス良い走りの気持ちよさやなめらかさ、そして静粛性の高さといったあたりが感じられるはずです。

 オーナーにとってこの違いは大きく、所有する満足度も高まるでしょう。

 ふたつのパワートレインを選ぶ際には必ず販売店で実際に乗り比べ、それぞれの特性を体感した上で決めるとよいでしょう。

※ ※ ※

 ハイブリッドを設定するトヨタのコンパクトSUVでは「ヤリスクロス」もラインナップされています。

 こちらは「HYBRID X(2WD)」228万4000円からの設定で、ロッキー/ライズのe-SMARTハイブリッド車とも価格帯が重なります。

 ヤリスクロス ハイブリッドのカタログ燃費は、HYBRID X(2WD)で30.8km/L(WLTCモード燃費)で、ロッキー/ライズ e-SMARTハイブリッド車よりもさらに優秀な数値をマークします。

 先ほどの計算を当てはめてみると、走行5万キロで消費するガソリン代はおよそ27万5487円となります。

 低燃費に加え、ハイブリッドならではのモーター走行感覚などを重視するのなら、ヤリスクロス ハイブリッドとも比較する必要があるかもしれません。

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1件のコメント

  1. 多分、ハイブリッド車を選ぶ人の多くは何年で元を取るとか考えて買っていないと思うよ。

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