車中泊もOK! スズキ新型「スペーシア ベース」なぜ4ナンバーで登場? 軽商用バンを選ぶ価値とは?
2人乗りでも良かったけど… 後席が用意されたわけ
荷室をレジャーで使用するユーザーにとっては乗用モデルのような立派なリアシートは必要なく(これはビジネスユースのユーザーも同様ですが)、4ナンバー登録となることで維持費も若干ではありますが安く抑えられるという点もメリットに感じる人は多いようです。
ではいっそのこと、「リアシートを廃した2シーター仕様にしてしまえばいいのでは?」という意見もあるかもしれません。
実際、スズキ社内でも開発段階ではそういった案もあったようですが、結局ミニマムながらリアシートも用意されることとなりました。
これはアレンジのなかで折りたたんだリアシートの背もたれ部分を座椅子として活用するという使い方があるのはもちろんですが、やはり“いざというとき+2名を乗せることができる”というのが大きなポイント。
実際、同じようなコンセプトのモデルとして、ダイハツ「ハイゼットキャディー」という、軽スーパーハイトワゴンの「ウェイク」をベースとした商用モデルが存在していましたが、そちらは完全2シーターとしてしまったがためにレジャーユースで購入を検討していたユーザーが二の足を踏み、販売が伸び悩むという過去がありました。
そういった面も考えると、乗用車的な快適な乗り心地を持ちながら普段は荷室が広く使え、いざというときは4人乗車が可能で維持費の安い4ナンバー登録というスペーシアベースは、それぞれの車種のスキマを上手く突いたモデルともいえるのではないでしょうか。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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