梅雨でも「熱中症」に要注意! 油断禁物な「車内気温」 体調不良時の対応策とは
6月に入り気温の高い日も増えてきました。気温が上昇すると熱中症の危険が叫ばれますが、梅雨の時期でも熱中症の危険はあるのでしょうか。
真夏前の6月も意外と危険?熱中症の危険に関係する「暑さ指数」とは
6月に入り気温の高い日も増えてきました。6月は本格的に雨の日が続く梅雨が始まり、蒸し暑い日々が到来します。
気温が上昇すると熱中症の危険が叫ばれますが、梅雨の時期でも熱中症の危険はあるのでしょうか。

真夏が近づくに連れて、テレビ番組やさまざまなメディアでは、熱中症についての注意喚起も増えますが、実は熱中症は梅雨の時期にも発症してしまう可能性があります。
梅雨の時期の熱中症の危険性はどのようになっているのでしょうか。
JAF東京支部の担当者は、梅雨の時期の熱中症の危険性について「たとえ同じ温度でも、湿度が高ければ熱中症に陥るリスクが高くなります」として、以下のように続けます。
「人間は汗をかくことで体温調節ができる仕組みになっています。
しかし、湿度が高い場所では汗が蒸発しにくなり、身体からの熱を放出しきれず体温が上昇し、熱中症になりやすくなります」
とくにクルマの車内など、閉め切られた場所は湿度や気温が上昇しやすい環境です。
また、湿度や気温の上昇に加えて、風通しが悪いことも熱中症を引き起こす要因のひとつであるため、蒸し暑い梅雨の車内は、人体にとってまさに劣悪な環境といえます。
このように、湿度の高さが熱中症の危険性を高めるのは間違いありませんが、単に湿度が高いだけでは、一概に熱中症になりやすいとはいえません。
特定の日が、熱中症になりやすいかどうかを測るためには、「暑さ指数」(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)と呼ばれる指標を確認することが有効です。
暑さ指数は、1954年に熱中症を予防することを目的としてアメリカで提案された指標となっており、日本でも環境省などがその考え方を推奨しています。
暑さ指数は「湿度」・「日射・輻射など周辺の熱環境」・「気温」の3つを軸に算出されており、環境省では、2013年から「生活の場における暑さ指数」として、身の回りの暑さ指数を毎日公表しています。
「生活の場における暑さ指数」では、都道府県とおおよその地域から、その地域のリアルタイムに近い時間帯の暑さ指数を確認することが可能です。
また、「駐車場」や「交差点」など、より詳細な周辺状況を選択することもできるため、例えば、仕事の都合で駐車場にクルマを停めて待機しなくてはいけないときなど、状況に応じたケースでの暑さ指数を具体的に調べられます。
2021年の「生活の場における暑さ指数」を見てみると、福岡県などの一部地域では、5月半ばの時点で、暑さ指数が「熱中症厳重注意」を示す28度超えていた日もあり、6月に入ると全国的に暑さ指数25度以上の「熱中症警戒」の日が急増しています。
こうした過去のデータを考慮しても、5月中旬から6月の梅雨の時期でも、熱中症になる可能性は十分に高く「真夏ではないから」と安心できる状況ではないことがわかります。
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