上高地への「バス泣かせ」トンネル4本解消へ 国道158号奈川渡改良で分岐トンネルも改造
国道158号で「奈川渡改良」事業が進んでいます。2022年度は、新入山トンネルの工事が始まる予定です。
橋とトンネル2本を建設中
国道158号の奈川渡ダム(長野県松本市)近くで「奈川渡(ながわど)改良」事業が進行中。2022年度からは、新入山トンネルの工事が始まります。
長野県松本市から西へ延びる国道158号は、首都圏と上高地や乗鞍高原、白骨温泉、岐阜県の飛騨・高山方面などを結ぶメインルートです。多くの観光地を結ぶことや主要道がほかにないことから、マイカーはもちろん、観光バスなどの大型車も多く通ります。
しかし奈川渡ダム付近の現道は、幅5.8mの狭いトンネルが4本連続しており、大型車がトンネルに入るときは、入口で対向車の通過を待つことも。また、半径15mの急カーブでは、大型車は対向車線にはみ出しながら曲がっている状況といいます。
奈川渡改良はこれらの課題を解消するものです。橋と2本のトンネルで2.2kmの区間を一気に結びます。
2011年度に事業化され、2014年度に工事がスタート。長野県の権限代行を受けて国土交通省関東地方整備局が事業を推進しています。
用地取得は終わっており、東側の大白川トンネルもほぼ完成。2022年度は、2本のトンネルをつなぐ大白川大橋の工事を継続するとともに、西側に位置する新入山トンネルの掘削に向けた準備工事に着手となる予定です。
新入山トンネルは、大白川大橋から既設トンネルの分岐部までは新しくトンネルを掘り、そこからダムまでは既設トンネルを拡幅することになります。
奈川渡改良の道路は2車線、標準幅員10.5m、車道部8m、設計速度60km/hで整備されます。
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