なぜ建設業界のトヨタ「ハイエース」は改造車多い? 仕事車でも「個性」を発揮したい理由とは

トヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」は、建設業者や運送業者などが使用することの多い商用バンです。しかし、仕事に使うクルマながらカスタマイズしている人を見かけることがあります。なぜ仕事に使うクルマをあえてカスタマイズしているのでしょうか。

ハイエースをカスタムする人にはなぜ土建屋が多い?

 建設業者や運送業者などが使用することの多い商用バン。なかでもトヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」などが有名です。
 
 そうしたなかで、仕事に使うハイエースを見てみると何らかのカスタマイズが施されていることが多いです。
 
 なぜ仕事に使うクルマをあえてカスタマイズしているのでしょうか。

なぜ土建屋などで使われる「ハイエース」はカスタマイズ率が高いのか?
なぜ土建屋などで使われる「ハイエース」はカスタマイズ率が高いのか?

 ハイエースやキャラバンなどは、ボディタイプにより多人数乗車/余裕のある積載量を特徴としており、送迎や荷物の運搬などに使われることが多いです。

 なかでも、建築現場などで見かけるハイエースはエアロパーツ、車高ダウン、アルミホイール、ヘッドライト/テールライト(スモークorクリア)など、カスタマイズされている様子を見かけます。

 神奈川県にあるハイエース専門カスタム店の担当者は、ハイエースをカスタムする人の特徴について「ハイエースをカスタムする人にはやはり建築現場や工事現場などで働く職人さんが多いですが、そのなかでも土建屋の人はよくカスタムをされにいらっしゃいます」と話します。

 担当者によると、土建屋から要望の多いカスタムは「車高を落とす」ことだそうですが、なぜ土建屋の人はそのようなカスタムを施すのでしょうか。

 その理由について、担当者は「車高が低いと荷物の出し入れがしやすいことが考えられます」と話します。

 一般的に工事現場や建築現場では、木材や作業に用いる道具など、大量の荷物を要します。

 そうした木材や道具を運ぶのが、ハイエースといった商用バンの役目のひとつです。

 ただ、そうした荷物をクルマに積み込む際に、地上からクルマのラゲッジスペースの開口部までの高さが高ければ高いほど、作業員の身体に負担がかかってしまいます。

 土建屋のなかにハイエースの車高を下げるカスタムをおこなっている人がいるのは、そうした負担を軽減するためであることがうかがえます。

 また前出の担当者は、そのほかに要望の多いカスタムについて以下のように話します。

「そのほかに多いカスタムとしては、乗り心地を重視した内装へのカスタムが多く、シートアレンジなどをおこなっている人も多く見られます」

 土木工事や建設工事などの仕事では、ひとつの現場を複数人で担当するのが一般的で、大人数で移動する機会も多いようです。

 ハイエースはもともと大人数で乗車することができる広い室内空間や積載量の多さが特徴のひとつです。

 そのため、従業員の人数や木材などといった荷物の量に合わせて、シートアレンジをおこなうことで、室内の広さをさらに効率良く活用することができます。

 さらに要望が多いカスタムについて、前出の担当者は「そのほかのカスタムで多い要望としては、外装パーツの変更が挙げられます。なかでも、ハイエースの外装カスタムで多く見られるのはアルミホイールの変更です」と話します。

 なお、その理由として前出の担当者は「仕事用のクルマとはいえ、長時間使用するクルマの見た目を少しでもかっこいいものにしたいと考える人が多いことが考えられます」といいます。

 また、実際に土木業を営むA氏はハイエースをカスタマイズする理由について次のように話しています。

「この業界は、『一人親方』という個人事業主が多いこともあり、ハイエースを仕事で使うことはもちろん、プライベートで使う人もいます。

 そうした場合、相棒となるクルマを『カッコよくしたい』という気持ちがあるのです。

 また大規模な現場に行けば、ほとんどがハイエースなので、見分けを付ける意味でも個性のあるカスタマイズをしているという理由もあるかもしれません」

※ ※ ※

 近年、ハイエースやキャラバンは仕事で使う以外にレジャーや趣味に合わせたカスタマイズが流行っています。

 そうした背景もあり、近年のハイエース/キャラバンのカスタム業界は盛り上がっているといい、今後もさまざまなカスタム仕様が登場するかもしれません。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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