15年分を1か月で販売!? ホンダ新型「アコード」なぜ好調? 日本は低迷も中国で爆売のワケ

なぜ? 中国で爆売れの背景とは

 2020年の中国国内における乗用車の累計販売台数を見ても、21万574台を売り上げて中国国内でもっとも売れているミドルサイズセダンという称号を手に入れたわけですが、なぜアコードがそんなに人気なのでしょうか。

 もっとも大きい要因は前述の通り、その高い品質にあります。

 カッコよくてスポーティなルックスだけでなく、壊れにくいという点が中国国内では大きく評価されています。

 また、一汽フォルクスワーゲン「マゴタン」や上汽フォルクスワーゲン「パサート」、広汽トヨタ「カムリ」、東風日産 アルティマなどのライバル車と比較しても、燃費やリセールバリュー、価格、運動性能、信頼性のすべてにおいて、アコードが優っているという意見が多く聞かれます。

「ミドルサイズで迷ったらとりあえずアコードを選べ」といいたくなるほど、アコードは純粋に良いクルマであると認識されているのでしょう。

中国のミドルセダンのなかで人気なホンダ「アコード」
中国のミドルセダンのなかで人気なホンダ「アコード」

 一般的に、新車が登場し、数年が経つにつれて販売台数が落ちていきます。

 その落ちていく販売台数に再び勢いをつけるため、そしてライバル車に遅れを取らないためにもマイナーチェンジはおこなわれます。

 ですが、アコードの年別累計販売台数を見てみると、現行モデルの登場初年である2018年が17万6769台、2019年が22万3706台。

 そして2020年は新型コロナウィルス感染症の影響を受けたものの21万574台と、その販売台数は常に一定の台数を維持しています。

 ここからも中国では高い評価を得ているのが見てとれます。

 よりスポーティなデザインになっただけでなく、安全運転支援システムのアップデートや先進的なコネクテッド機能の搭載など、さまざまな要素を含んだ今回のマイナーチェンジでアコードの売り上げは今まで以上に加速することになるでしょう。

 アコードのこれからの大躍進に期待したいと思います。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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