なぜダイハツは「今」ハイブリッド車投入? ガソリン車発表から2年越し発売の訳

ガソリン車&e-POWER専用SUV「キックス」とは何が違う?

 小さな車体に、スペース効率よくハイブリッドを組み合わせるにはシリーズ式が最適だったというわけです。

 ロッキーハイブリッドの車室内空間をガソリン車と比べてみても、目に見える部分で異なるのは荷室床下のアンダーボックス容量のみ。

 ガソリン車ではエンジンルーム内に搭載される電装系バッテリーがスペースの都合上荷室床下に配置。

 またハイブリッド車専用装備(メーカーオプション)となるAC100Vコンセントに電気を供給するための外部給電用インバーターが設置されることで床下収納部の容量が減っています。

 駆動用バッテリーは後席座面下に置かれますが、ここはシートの形状など見える部分でのガソリン車との違いはありません。

 ただ、バッテリー搭載のためにガソリンタンクを3リッターほど小さなタイプ(33リッター)とし、またフロアの形状もわずかに異なります。

ダイハツ「ロッキー」のハイブリッド車(カットモデル)
ダイハツ「ロッキー」のハイブリッド車(カットモデル)

 ところで気になるのは、すでに市販されているシリーズハイブリッドのコンパクトSUVである日産「キックス」との違いでしょう。

 たとえばモーター最高出力/最大トルクは、キックスが129ps/260Nm、対してロッキーは106ps/170Nmと控えめ。

 また、比べると駆動用バッテリーの容量も小さいものです。

 そのため、アクセルを踏み込んだ際の加速の強さなどはキックスにリードを許すこととなるでしょう。

 また、燃費性能もリード。WLTCモードで28.0km/LとコンパクトSUVのトップクラスを誇ります。

※ ※ ※

 価格では、ロッキーのベーシックグレード「X HEV」は211万6000円からとなり、275万9900円からのキックスに比べるとリーズナブル。

 ロッキーはAセグメントでキックスはBセグメントと車格は異なりますが、“ハイブリッドのコンパクトSUV”としてみれば価格面での競争力もあるようです。

ダイハツ・ロッキー のカタログ情報を見る

トヨタ・ライズ のカタログ情報を見る

【画像】中身がスゴい! ダイハツ渾身のハイブリッド車「新ロッキー」 実車を見てみる!(34枚)

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

1件のコメント

  1. Q.ガソリン車&e-POWER専用SUV「キックス」とは何が違う?
    A.地面に「小型」と書かれた平面式駐車場に駐車しても管理人に怒られない

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー