米国ゼネラル・モーターズ（GM）のブランド、シボレーは2022年9月24日、同年9月7日に発表されたピックアップトラック「SILVERADO（シルバラード）」のフラッグシップモデル、「シルバラードZR2」の試作モデルで、オフロードレース「Best in Desert（ベスト・イン・デザート）」に参戦、公式デビューしたことを発表しました。

　チャド・ホールレーシングは2019年以来、シルバラードを使ってフルサイズのストックプロダクションクラスに参戦しています。チームはシボレーのエンジニアと協力して、レースを活用してオフロードパフォーマンスのテストを検証しています。

　今回参戦したのは、9月23日から26日にかけてネバダ州ラフリンで開催されたベスト・イン・デザートシリーズの「キングショックラフリン・デザートクラシック」という名のレース。発売前のシルバラードZR2ですが、プロトタイプといってもほとんど市販車と変わらないスペックだといいます。

　堅牢なラダータイプのフレームやトランスファーケース、フロントとリアのディファレンシャル、フロントスキッドプレートとトランスファーケーススキッドプレートなど、主要なシャシとドライブトレインのコンポーネントのほとんどを市販車と共有しています。

　GMのモータースポーツ担当チーフエンジニア、ドム・レスター氏は「オフロードレースに参戦することで、私たちのトラックはふつうでは考えられないような過酷な状況に置かれます。シルバラードZR2は、“Sell what you race, and race what you sell （レースするものを売り、売ったものでレースする）”というシボレーの哲学を具現化する例です。今回、プロトタイプで参戦した経験で学んだことを、顧客がショールームで購入できるモデルに適用します」とコメントしました。

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　シルバラードは、GMがシボレーブランドで販売するピックアップトラックで、初代は1999年に登場。現行型は3代目モデルとなります。

　ボディサイズは全長5890mm×全幅2063mm×全高1921mm、ホイールベース3745mm（ダブルキャブ）というフルサイズトラックです。

　シルバラードZR2は、今回シルバラード史上初めて設定された「ZR2」モデルで、シボレートラックのオフロードラインナップのフラッグシップになります。プレミアムインテリアやADAS（先進運転支援システム）の標準装備、そしてオフロード性能を備えています。

　パワートレインは6.2リッターV型8気筒エンジンを搭載。420馬力・623Nmを発生します。また組み合わされるトランスミッションは10速ATで4輪を駆動します。

　さらにシルバラード初採用となる「マルチマチック40mmDSSVスプールバルブダンパー」を搭載。これは独自チューニングのスプリングを採用し、減衰力を制御する3つの独立したスプールバルブを持つもので、フロントとリアダンパーの最大ストローク量を拡大しているといいます。

　またワンペダルでのロッククローリングを可能にする「テレインモード」を含む、オフロード専用のシャシとサスペンションの調整がおこなわれ、ハードなオフロード走行が可能になっています。

　さらに専用18インチホイール＆オフロードM／Tタイヤ、専用スキッドプレート、デュアルエキゾースト、専用フロントグリル、ZR2バッジ、ジェットブラック／グレイストーンの専用レザートリムインテリアなど、専用装備が充実しているのが特徴です。

　この新型シルバラードZR2は、2022年春に北米市場で発売されます。