レクサスは2021年6月12日に新型「NX」を世界初公開しました。レクサスは新型NXを「グローバルコアモデル」に位置づけています。
　
　次世代レクサスの礎になる存在として走り・デザイン・先進技術を全面刷新したとしていますが、初代NXからどのような進化を遂げたのでしょうか。
　
　初代NXと新型NXを比較し、それぞれの特徴や違いを見ていきます。

　新型NXは、2014年に発売された初代NX以来7年ぶりのフルモデルチェンジで登場するモデルで、ボディサイズは全長4660mm×全幅1865mm×全高1640mm、ホイールベースは2690mm。

　初代NXと比べて、全長と全幅は20mm、全高は5mm、ホイールベースは30mmそれぞれ拡大しています。

　外観を見ると、新型NXのスピンドルグリル（レクサス車共通のフロントグリル）は次世代に向けた立体表現が採用され、またグリルのメッキ枠を廃止したことで塊の存在感を強調。

　また初代NXと比べて新型NXではグリル面が直立しており、ボンネットフードの伸びやかさが表現されています。

　さらに、初代NXではヘッドランプとクリアランスランプが独立したデザインを採用しているのに対し新型NXでは一体型に改められたほか、新型NXはリアには左右のテールランプに加え、新たに中央に一文字ランプを新たに配置。リアのブランドマークも従来のLロゴから新たなレクサスロゴに刷新されています。

　内装は、2019年のコンセプトカー「LF-30 エレクトリファイド」で発表した「Tazuna Concept」に基づいたコクピットの設計をおこない、初代NXよりもドライバーの包まれ感が強いデザインを採用。

　さらにステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを高度に連携させたことで、さらに運転に集中できる空間としています。

　パワートレインを見ると、初代NXではガソリンターボ仕様（一部市場ではNAも設定）とハイブリッド仕様が設定されていました。

　一方、新型NXでは新たにレクサス初のプラグインハイブリッド仕様も設定し、全6種類をラインナップ。

　新型NXに搭載されるプラグインハイブリッドシステムは、2.5リッターエンジンに総電力量18.1kWhのリチウムイオンバッテリー、フロント／リヤモーターを搭載する全車E-Four（電気式4WD）仕様。

　リチウムイオンバッテリーは床下に配置され、低重心化が図られたことで、安定した質感のある走りを実現します。

　前後駆動力を100対0から20対80の間で配分することが可能で高い走行安定性を実現するほか、EVモード／AUTO EV・HVモード／HVモード／セルフチャージモードの4つの走行モードから任意で選択可能です。

　さらにAUTO EV／HVモード選択時にナビを設定すると、電池残量や交通情報といったデータをもとにエネルギー効率の高い走りを実現する先読みEV／HVモード切りかえ制御（レクサス初）もはたらきます。

　プラグインハイブリッド仕様のほかには、新開発2.4リッターガソリンターボエンジンの搭載が注目されます。

　駆動方式は新開発の電子制御フルタイムAWD（4WD）のみ。組み合わされるトランスミッションは新開発の高トルク対応型Direct Shift-8AT（8速AT）が採用され、過給エンジンの特性に最適化した新開発のシフト制御技術によって、気持ち良いシフトスケジュールを実現しました。

　ほかには、2.5リッターハイブリッド仕様と2.5リッターガソリンNA仕様が存在しますが、こちらは2WDと4WD（ハイブリッドは電気式4WD）の設定があります。

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　新型NXでは、DCMによる無線通信でソフトウェアの更新が可能となるOTAソフトウェア・アップデート機能や、スマートフォン同士でカギ（デジタルキー）の受け渡しも可能なデジタルキー機能、後方から接近する車両（自転車含）を降車時に検知した場合ドアを開けようとするとeラッチシステムと連携してドア開放をキャンセルする（世界初）安心後者アシストなど、先進装備も多数搭載。

　また細かい機能としては全グレードにエンジンフードの「ツインロック構造」や「バリアブルラックギア」、プラグインハイブリッド仕様やハイブリッド仕様では「ペダル戻し減衰機構」をレクサスとして初採用しました。

　なお、新型NXについて詳細なグレード展開は明らかになっていないものの、スポーティ仕様「Fスポーツ」の継続はアナウンスされており、バンパーロアのスポイラーやフロントサイドガーニッシュ、内装の専用ステアリングホイール（新開発）や専用フロントシート、アルミペダルなどを装備。

　また最新AVSを標準装備することで操縦安定性と乗り心地を高次元で両立します。

　前述のとおり7年ぶりのフルモデルチェンジで登場する新型NXについて、レクサスは日本で2021年秋ごろの発売を予定しています。