1000馬力! フェラーリ初PHEVスパイダー「SF90ストラダーレ」はゲームチェンジャーになるか!?

フェラーリ初となるPHEVスパイダーが、ついに日本に上陸。改めて「SF90ストラダーレ」がどのようなクルマであるのかを解説する。

本国発表からおよそ5か月、ついに日本でお披露目された最新フェラーリ・オープンモデル

 フェラーリの本社があるイタリアのマラネロ。その本社内のチェントロ・スティーレで、ニューモデルとなる「SF90ストラダーレ」のオープン仕様となる「SF90スパイダー」が発表されたのは、2020年11月のことだった。

フェラーリ初のPHEVスパイダー「SF90スパイダー」
フェラーリ初のPHEVスパイダー「SF90スパイダー」

 そして、フェラーリ初のPHEVスパイダーが待望のジャパンプレミアを迎えたのは、2021年4月1日であった。東京・青山で開かれた発表会の会場で、フェラーリ・ジャパン代表取締役社長、フェデリコ・パストレッリ氏は、SF90スパイダーを次のように紹介した。

「スーパーカーの概念を基本的に書き換える存在であり、またフェラーリが誇るテクノロジーの頂点を極めたパフォーマンスを求めたと同時に、ルーフをオープンして走る喜びも味わいたいと望むオーナーにとって理想的なモデルです」

 では、さっそくそのメカニズムの詳細を解説していくことにしよう。

 SF90スパイダーのメカニズムで最大の特徴といえるのは、ストラダーレと同様にPHEVのシステムを搭載していることだろう。

 パワーユニットの核となるエンジンは、4リッターV型8気筒ツインターボ。これにMGUK(モーター・ジェネレーター・ユニット・キネティック)と呼ばれるエレクトリックモーターが組み合わされ、98オクタンガソリンを使用することで780psの最高出力を得る。

 さらにフロントアクスルの左右には、各々RAC-e(コーナリング・アングル・レギュレーター・エレクトリック)の役割も担う2基のエレクトリックモーターが搭載されている。このモーターはトータルで約217psを発揮し、これらすべてがパワーを発揮した時の最高出力は約1000psに相当する。

 V8エンジンに組み合わされるトランスミッションは、完全な新開発による8速のDCTである。その外径が従来の7速型から20%も小型化されたことや、潤滑方式がドライサンプとなったことで、エンジンの搭載位置は「F8スパイダー」などと比較して15%も低く設定することができた。

 実際にそのエンジンルームを覗き込めば、エンジンの搭載位置の低さに驚かされることだろう。

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