日常のドライブが楽しくなるクルマとは? エンジンよりも車体が勝る車3選
ドライビングプレジャーあふれるクルマというとスポーツカーが挙げられ、ハイパワーなエンジンを搭載してシャシも強化されているのが一般的です。一方で、エンジン性能はそれほど高くなくても、シャシ性能が優れたクルマも存在。そこで、エンジンよりも車体が勝るクルマを、3車種ピックアップして紹介します。
「速いシャシ」を持ったクルマを振り返る
一般的に優れたドライビングプレジャーを味わえるクルマというと、スポーツカーが真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。
スポーツカーは優れた足まわりにブレーキ性能を有しており、ハイパワーなエンジンを搭載して、まさに速く走るための要素が満載です。
一方で、スポーツカーに匹敵するシャシ性能ながら、エンジンパワーは控えめなクルマも存在。そうしたモデルは安全かつスポーティな走りが可能で、実はスポーツカーよりもドライビングプレジャーという点では上まわるという意見もあります。
そこで、エンジンよりも車体の性能が勝ると評されたクルマを、3車種ピックアップして紹介します。
●日産初代「プリメーラ」
現在、人気の低迷から日産のラインナップからセダンが減少してしまいましたが、1990年代までエントリーモデルの「サニー」から高級車の「シーマ」まで、数多くのセダンが販売されていました。
なかでも1990年に発売された初代「プリメーラ」は、優れたシャシ性能のセダンとして一世を風靡する存在でした。
プリメーラは主に欧州市場での販売を主眼に開発されたグローバルカーで、欧州車に匹敵する走りの性能と、快適性、使い勝手の良さを高い次元でバランスした新世代のFFセダンです。
外観は奇をてらうことなく比較的おとなしい印象のデザインながら、スタイリッシュで飽きがこないスタイルと評され、内装も外観と同じくオーソドックスな印象で各メーターやスイッチ類の配置は機能的です。
搭載されたエンジンは最高出力150馬力で2リッター直列4気筒DOHCの「SR20DE型」と、110馬力で1.8リッター直列4気筒DOHCの「SR18Di型」があり、トランスミッションは全車5速MTと4速ATを設定。
そして、初代プリメーラで最大の特徴だったのがサスペンションで、フロントには新開発のマルチリンク式、リアはパラレルリンクストラット式とされた4輪独立懸架を採用し、さらに高剛性のシャシと新構造のショックアブソーバーを搭載するなど、軽快なハンドリングと優れた乗り心地を両立していました。
当時の日産製スポーツセダンというとFRの「スカイライン」、4WDの「ブルーバード」という2大スターがありましたが、それにFFのプリメーラが加わり、盤石のラインナップを展開。
その後、プリメーラは初代のコンセプトを継承しながら代を重ねましたが、2005年に3代目をもって生産を終了しました。
●スバル「インプレッサ WRX NA」
かつて、スバルを代表する高性能モデルといえば「インプレッサ」であり、世界ラリー選手権での活躍から走りを重視するユーザーから絶大な人気を誇りましたが、現在は同社のエントリーモデルとなっています。
インプレッサというとハイパワーな2リッター水平対向DOHCターボエンジンを搭載しているイメージが定着していますが、かつては自然吸気エンジンの高性能モデルも存在しました。
2000年に登場した2代目インプレッサは、当初セダンが「インプレッサ WRX」、ステーションワゴンを「インプレッサ スポーツワゴン」として展開。
セダンは、ワイドフェンダーでスポーティなフォルムの3ナンバーボディとされ、エンジンは2リッター水平対向4気筒のターボと自然吸気があり、駆動方式は全車4WDです。
自然吸気モデルが「インプレッサ WRX NA」、ターボモデルが「インプレッサ WRX NB」で、WRX NAはボンネット上のエアスクープやエアロパーツが装着されず、さり気なくスポーティな印象となっています。
WRX NAのエンジンは最高出力155馬力を発揮。ライバルに対して決してハイパワーではありませんでしたが、280馬力を許容するシャシに自然吸気エンジンという組み合わせは、むしろ公道での速度域では優れたドライビングプレジャーを発揮。
2002年にフロントフェイスを「丸目」から「涙目」に変更したマイナーチェンジでは、2リッター自然吸気車のグレード名はWRX NAから「20S」に変更され、その後は1.5リッターエンジンのベーシックモデルへと移行したことから、今ではWRX NAはかなりレアな存在です。
SR18DEのプレセアなんてどうなんだろか?
ブルーバードはCA18なんて良かったんじゃない?