「自分より上手いかも」 首都高でも問題なし! トヨタ・レクサスの凄い支援技術とは
2021年4月8日、トヨタとレクサスは高度運転支援技術の新機能「Advanced Drive(アドバンスト・ドライブ)」を搭載した「MIRAI」と「LS」を発表しました。どのような技術なのでしょうか。
トヨタの自動運転レベルは数字では表せない!?
昨今、クルマの技術のなかで「電動化」と並んで著しい進化を遂げているのが「電脳化(=自動運転技術)」でしょう。
どのメーカーも熱心に開発を進めている状況です、先日、ホンダは「レジェンド」に搭載の「ホンダセンシングエリート」の機能のひとつ「トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)」で世界初の自動運転レベル3を実現したことが話題となりました。
「次はどのメーカーか?」といわれるなか、トヨタ/レクサスが新たなシステムを発表しました。
それがトヨタ「MIRAI」とレクサス「LS500h」に採用された高度運転支援技術「アドバンスト・ドライブ」です。
コーポレートとしてのトヨタの運転支援技術のアプローチは「先進技術→普及技術」のサイクルを繰り返しながら、全体のレベルを高めることにあります。
ちなみに1順目は4代目LSで培った個別の技術→第1世代の「トヨタセーフティセンス(TSS-P/TSS-C:2015年~)」、2順目は「5代目LSのレクサスセーフティシステム+A→第2世代トヨタセーフティセンス(2018年~)です。
この間で搭載車両の販売は累計2000万台を超えています。そして、アドバンスト・ドライブの導入により、そのサイクルが3順目に入ったことになります。
まず、最初にいっておきますが、アドバンスト・ドライブはレベル2となり、自動運転ではなく運転支援です。
これはトヨタ/レクサス初となるAI搭載による「知能化」、各部の冗長化による「信頼性」、従来のセンサーに加えて前方LiDAR/カメラの追加による「高い認識性能」、システムからドライバーへのコミュニケーションを実現する「対話性」、そして常に進化する「ソフトウェアアップデート」と、搭載される技術はレベル3相当です。それはなぜでしょうか。
現在トヨタは「ソフトウェアファーストのモノづくり」という取り組みをおこなっています。アドバンスト・ドライブでいうと「実現したい目的(=将来の自動運転)に対応できるハード設計」というわけです。
さらに「技術は普及してこそ」というトヨタの思想にあります。自動運転技術はまだ競争領域ではなく協調領域の段階です。
いたずらにレベル争いするのではなく、まずは自動運転時代に向けた“種まき”が重要であると考えたのでしょう。
そんなアドバンスト・ドライブでは何ができるのでしょうか。
それは高速道路/自動車専用道路の本線上で、アクセル/ブレーキ/ステアリングを統合的に支援ということですが、これだけだと従来のシステムと大きな違いはないように感じます。
そこで「百聞は一見にしかず」ということで、アドバンスト・ドライブ搭載のLS500hに試乗してきました。
ちなみにシステム自体はMIRAIに搭載されているモノをまったく同じです。
試乗ステージは首都高速で、環状線~11号台場線~湾岸線(千鳥町でUターン)~9号といったルートを走りました。
外観上の違いはフロントナンバー下に装着されるLiDARとフロントウィンドウ中央上部にレイアウトされるカメラの数、そしてフロントフェンダーに追加されたガーニッシュ程度です。
ちなみにこのガーニッシュは現時点では何も機能していませんが、将来的には側方用のLiDARを装着するスペースなのは明らかでしょう。
一方、インテリアはメーターがフル液晶式に変更されている以外はほぼ変わらず。ちなみにフル液晶メーターは現時点ではアドバンスト・ドライブ装着車のみの専用装備となりますが、個人的には通常モデルにも水平展開してほしいと思いました。
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