野鳥の速度違反をオービスで捕捉!? 林道に移動式を設置する理由とは
同じように野鳥を撮る際には注意も必要!
では、なぜ移動式オービス風に仕立てたのでしょうか。大須賀氏は次のように説明しています。
「森のなかに置いてあると、人間の感覚ではとても目立つ感じなのですが、野鳥から見ると、『オレたちには関係ない代物だ。興味なし』という具合で警戒もせず、関心を示すこともなく…。この白い箱の前では自然な姿を見せてくれるようになったのです。
山歩きをしている人から不審がられる場合もありますね。それに動じない心の強さも大事です。
セットしているとき、通りすがりの人から『何をされているのですか?』と良く訪ねられますが、その場合は『速度違反の鳥を撮影しています』などと答えます。すると『関わってはいけない人』と思われすぐに立ち去ってくれます(笑)」
試行錯誤の末、移動式オービス風になった撮影形式ですが、上手に撮影するためのコツはあるのでしょうか。
「カメラは箱のなかなので、シャッターを切るにはリモコンが必要です。
また、ピント調整などもできないので、すべてオートに設定しておくとよいでしょう。カメラの向きや構図も調整できないので、予め野鳥が来そうな方角にセットしておきます」
※ ※ ※
移動オービス風の白い箱、実は野鳥撮影用のカメラケースだったというわけです。
なお、同じような物を作る際に注意点として、大須賀氏は次のように説明しています。
「同じものを作ろうとする人は、車道から見える場所では使用しないで下さい。
森のなかや林道などありえない場所に移動オービスのようなものに遭遇すると、それを見たクルマが急ブレーキをかけるなどして危険な場合があります」
林道のなかに突如現れる移動式オービス風の撮影機材は、野鳥の自然な姿を撮影してみたい人には成功率が高いユニークな方法となるかもしれません。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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