本当にお得?「1円にこだわる」ガソリン価格 なぜ価格変動や地域差は存在する?
給油時のガソリン価格を「1円でも」安くしたいという思う人は多いかもしれません。そうしたなかで、ガソリン価格は毎週のように変動しますが、なぜこれほどまでにガソリン価格は変わるのでしょうか。
国際情勢と投資で価格が変わる複雑なガソリン価格
クルマに乗る人であれば、給油時のガソリン価格を「1円でも」安くしたいという思う人は多いかもしれません。
そうしたなかで、ガソリン価格は毎週のように変動しますが、なぜこれほどまでにガソリン価格は変わるのでしょうか。
ガソリン価格は、変動するとニュースになるなど、多くの人の関心を集めています。
日本におけるガソリン販売の流れは、産油国から原油を購入して日本国内の製油所で原油を精製し、レギュラーガソリンやハイオクガソリン、軽油となります。
そこから、各ガソリンスタンドへ配送され、消費者が購入できるようになるのです。
この流れによって、生産国の政治や輸出状況、石油輸出国機構(OPEC)の生産調整、及び先物取引市場においてのさまざまなヘッジファンドや個人投資家などが取引に参入していることが複雑に絡み合っていることが価格変動の主な要因となっています。
ガソリンの価格が変動する理由について、日本の石油情報の統計・調査をおこなっている石油情報センターの担当者は以下のように話します。
「ガソリンの価格は、経済の動きや期待感によって左右されます。簡単にいえば、需要が増えそうなら価格が上がり、需要が減りそうなら価格は下がるということです。
2021年2月25日の発表では全国平均14週連続で値上がりしていて、その背景には新型コロナウイルスのワクチン接種が始まったこと、アメリカの巨額の追加経済策などが関係しています。
つまり、経済が回復していき物流や人の移動が増えるという期待感のもと、原油価格が上がっているのです。
反対に、新型コロナウイルスの感染が拡大したタイミングでは、値が大きく下落していました。
経済が停滞しそうな材料があれば、原油の在庫がだぶつき保管しておく費用も発生するため、安くても売らなければならないという事情から値下がりしていく傾向にあります」
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現在、世界の産油国の上位はアメリカ、サウジアラビア、ロシアの3か国となり、中東各国やカナダ、中国、ブラジルが主要な産油国となっています。
原油は、あらゆる産業の基礎となるもので各産油国もその取り扱いには慎重となるため、販売価格も国家の状況によって左右されます。
日本は、原油を海外からの購入に頼らなければならない現状もあり、世界情勢に左右されるゆえに日々のガソリン価格が変動しているのです。
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