まさかの新型オービス配備開始! 探知機でほぼ感知不可能? 従来型と異なる部分とは
最近では、従来の固定式オービスから移動式オービスへと変わっている速度違反の取締り方法。今回、新型移動式オービスが大阪市内で配備されていることが判明しました。これまでの移動式オービスとはどのような部分が異なるのでしょうか。
オービス探知機が反応しない? まさかの新型オービスが爆誕!
近年、これまで高速道路やバイパス沿いなどに設置されていた固定式オービスに代わって、移動式オービスの配備が拡大しています。
そうしたなかで、これまでのレーダー探知機ではほぼ感知しないという新型オービスが配備されたといいますが、どのような物なのでしょうか。

2016年3月、初めて移動式オービスが配備されたのは埼玉県内国道17号線でしたが、その運用開始から間もなく5年を迎えます。
それまで速度違反の取り締まりといえば、高速道路や自動車専用道路では「固定式オービス」が主流で、速度違反を検知するとドライバーと車両ナンバーの写真撮影がおこなわれ、後日、車検証の登録住所に通知書を送付されるというものでした。
一般道路では俗にいう「ネズミ捕り」と呼ばれる、警察官数名が手動で取締りをおこない、違反をしたクルマは通称『サイン会場』と呼ばれる少し広い場所に誘導され署名捺印するのが一般的でした。
これに対して、近年、全国に導入が進んでいる移動式オービスは正式名称「車両速度計測装置」(可搬型)といわれる装置で、ネズミ捕りのように持ち運びが可能で、固定式のように違反を検知するとその場で写真を撮影し、速度違反の通知書が送られてくるシステムです。
計測装置には数種類のタイプがありますが、そのほとんどがもっとも小さな東京航空計器製のスキャンレーザー式「LSM-300」です。
筆者(加藤久美子)も何度か首都高都心環状線などでLSM-300による取締りを目撃しています。
移動オービスによる取り締まりは警察官の数も少なくてすみ、違反車両を引き込むためのスペースも必要ありません。省スペース、少人数で速度取締り運用できることが特徴です。
その利便性もあって急速に全国の警察で採用が進んでおり、従来の固定式オービスと入れ替わる形で運用が進んでいる地域も多々あります。
何十年も同じ場所に設置されているため、設置場所の情報も多くのドライバーに覚えられてしまう固定式オービスとは違い、移動式はその心配はほぼありません。(とはいえ、首都高速のように移動式オービスでも設置できる場所が限られているケースもあります)
2020年春以降は交通量が激減した首都高を暴走するルーレット族対策のため、都心環状線(C1)を中心に、湾岸線や9号深川線など首都高速でも移動オービスを使った取締りが頻繁におこなわれるようになりました。
また、移動オービスは、これまで速度取締りがおこなわれることはほとんどなかった制限速度30kmの住宅地や繁華街などでも運用されています。
これらの場所では10km/hから15km/h以下の超過速度でも取締り対象となる例が続出しています。
そうしたなかで、今回新たに現在主流となっているLSM-300の後継機に位置付けられる「LSM-310」の運用が本格的に開始されたという情報を入手。
LSM-310の図やカタログ、仕様書などは2020年秋頃からネットで出回っていましたが、ついに実際の取締りに使われ始めました。
LSM-310の主な特徴は「セパレート式で持ち運びに便利」、「写真がカラーである」の2点です。
全国のオービス設置情報や取締りに関する情報を知らせてくれるアプリ「オービスガイド」を運営する有限会社パソヤ代表の大須賀克己氏は、2021年2月上旬に大阪府大阪市内の国道423号(大阪市北区豊崎6丁目近辺)を走行中に目撃したといいます。
「LSM-310は上がストロボ、下がカメラ&レーザー計測の2分割構造になっています。
それぞれ10kg以下に軽量化されており、持ち運びがさらに容易になりました。
設置されていたのは中央に大阪メトロ御堂筋線が通る道路で新淀川大橋を渡りきるあたりです。
片側4車線の広い道路で、新大阪から梅田方面へ向かう府民にとっては交通の要のような道路だと思います」(大須賀氏)

















