小型SUVはすでにほぼ電動化!? ヤリクロ&キックス! 時代を先取るSUV市場の行方

2020年は電動化が加速化した年といっても過言ではありませんでした。とくに、コンパクトSUVにおいては新たに登場したモデルに電動車を設定するなど、その電動化の先陣をいく市場です。2020年を振り返りつつ、2021年を予想してみましょう!

コンパクトSUVは基本、電動車だった?

 2020年に大躍進したジャンルといえば「コンパクトSUV」ではないでしょうか。
 
 そして、2020年に登場したコンパクトSUVに共通するキーワードは「電動化」といっていいでしょう。

コンパクトSUV市場をけん引するトヨタ「ヤリスクロス」。
コンパクトSUV市場をけん引するトヨタ「ヤリスクロス」。

 コンパクトSUVがブレイクする兆しは、2019年から見えました。同年11月にトヨタがコンパクトSUVの新型車「ライズ」を発売。

 発売から1か月で約3万2000台を受注するなど鋭いスタートダッシュを決め、2020年上半期には5万8492台を販売し、同期間でもっとも売れた乗用車(軽自動車を除く)となったのです。

 2020年は1月と2月、そして6月に月間の登録車販売ランキングで1位に輝きました。

 SUVがここまで売れたのは新時代の到来を感じさせるとともに、日本の新車販売に残る出来事です。

 そんなライズの人気は市場の盛り上がりを実感させるとともに、コンパクトSUVがジャンルとして大ブレイクする予兆だったといえるでしょう。

 ライズの魅力は、4mを割り込む短い全長で5ナンバーのコンパクトなサイズながら広い後席スペースと荷室を備えるなど実用性が高く、あわせて低価格も実現したことです。

 ハイブリッド車を用意するなどの先進性はありませんが、ツボを押さえたクルマ作りが高く評価されたと考えれば人気の秘密が理解できます。

 2020年後半になると、コンパクトSUV市場はますます広がりました。

 先陣を切ったのは6月24日に発表し同30日から発売された日産「キックス」。全長4290mmとコンパクトに設計されたニューカマーです。

 キックスにはふたつの大きなポイントがあります。ひとつは絶妙なパッケージング。

 後席スペースはクラス最大級で居住性が高く、加えて荷室もクラス最大の広さで実用性に優れています。「使い勝手がいい」といい換えていいでしょう。

 もうひとつはパワートレインで、全車がハイブリッドなのです。

 日産が「e-POWER」と呼ぶハイブリッドシステムは、エンジンは発電に徹し、駆動力はすべてモーターで生み出すのがポイント。

 モーターを組み合わせないガソリンエンジンだけの仕様(ガソリン車)がないことでボトム価格は275万9900円からとコンパクトSUVとしては高めの値付けとなりましたが、そこを顧みず電動化に舵を切った日産の思い切った選択が印象的です。

 続いて、8月31日から発売された新規モデルがトヨタ「ヤリスクロス」。

 コンパクトハッチバックの「ヤリス」と基本設計を共用しつつ、専用ボディを用いてSUVに仕立てたモデルです。

 このヤリスクロスは、ガソリンエンジンも設定されているものの中心となるパワートレインはハイブリッド。1.5リッターの3気筒エンジンにモーターを組み合わせています。

 興味深いのは、ハッチバックの「ヤリス」との棲み分け。コンパクトボディで最小限の室内スペースとした単身者向けコミューターのヤリスに対し、ヤリスクロスは後席も荷室も広くファミリーでも安心の広さを確保。

 上手に立ち位置をわけて、“ヤリスファミリー”として盤石の体制を築き上げてきたことが理解できます。

 また、上質装備も自慢。上級グレードには電動テールゲートや電動調整式シートを用意しますが、それらはこのクラスでは従来、アウディ「Q2」などプレミアムブランドのモデルにしか採用のないものでした。

 さらに、悪路走破性も注目です。ヤリスクロスはコンパクトクラスのトヨタ車で初めて4WDの制御を悪路用に切り替えできる機構を搭載。

 実際に悪路を模した路面を走ってみたころ、一部のタイヤが接地できず通常ならスタックする状況でも、電子制御のフォローを受けて前へ進むことができました。

 一般ユーザーにとっては、雪道での立往生を防げる心強さとなることでしょう。

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