年末年始に大雪予報も? 高速道立ち往生に遭遇したらどうするべきか
大雪で立ち往生に遭遇したら?
気象庁は年末年始(12月30日から1月5日)にも災害級の寒波襲来により大雪や大規模な交通障害が起こるおそれがあるとして異例のタイミングで注意を呼びかけています。
雪で立ち往生に巻き込まれた場合はどうしたらいいのでしょう。全国でロードサービスを展開するJAFの広報課は次のように話します。
――大雪で立ち往生。エンジンは切る?切らない?
場合によります。クルマにどれくらい燃料が残っているのか、立ち往生してしまった場所はどこか、立ち往生解消にどれくらい時間がかかるのかなどによって対応は異なります。
――命を守るため気を付けることは?
一酸化炭素中毒の危険性もあるためマフラー周りの除雪は必ずお願いします。
また、風下側のドア付近の雪かきもしておくと良いでしょう。クルマが雪に埋もれてしまうと脱出が困難になります。
風上側にどんどん雪が積もっていくため、その逆の風下側のドア付近を除雪し脱出路を確保してください。
また、長時間車内で同じ姿勢でいることはエコノミークラス症候群発生の危険性がありますので、お気を付けください。
――JAFは救援依頼に対応できるのでしょうか?
大雪のレベルにもよりますが、もちろん、救援要請のご連絡をいただければキャンセルがない限りお伺いします。
しかしそもそもその現場までの道が雪で通行止めになっている場合や、立ち往生しているクルマでふさがっていて現場に向かうことができないなど、物理的に救援にお伺いすることができない場合は、通行止めや立ち往生などが解消してから対応することとなります。
――今回の関越道の立ち往生では、どういう対応がされましたか。
今回の件では立ち往生のため現場にお伺いすることができなかったので滞留が解消し、クルマが流れたのちの対応となったはずです。
JAFでは「立ち往生が想定されるほどの豪雪の際は外出を控えてほしい」と注意喚起をしています。
※ ※ ※
なお、今回の立ち往生発生の原因はチェーンをしていないトラックでした。
ここで思い出すのは2年前、2018年12月に国土交通省と警察庁が発表した「新チェーン規制」です。
特別警報などが出される場合、指定区間ではタイヤチェーン装着を義務付ける仕組みを導入しましたが、今回の立ち往生2100台が発生した[k1]関越道に指定区間はなかったといいます。
赤羽一嘉国土交通相は12月26日、新たな法整備も視野に再発防止策を検討する方針を示しています。
2100台もの立ち往生は予想をはるかに上回る降雪があったことも原因のひとつですが、降雪地帯を移動する際はチェーン規制が出ていなくても、必ずチェーンをクルマに積んで出かけることが、万が一のトラブルを軽減する対策といえます。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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