トヨタ新型クーペ風セダン「ミライ」登場! 超スポーティな外装でFCVは身近になるか?
トヨタは新型「ミライ」を2020年12月9日に発売しました。トヨタのセダン型量産燃料電池車として2代目となる新型ミライは、クーペ風デザインを採用したスポーティセダンとして登場しています。いったいどんな特徴があるのでしょうか。
ミライとして初の後輪駆動を採用!
トヨタは、世界初のセダン型量産燃料電池車(FCV)の「ミライ」をフルモデルチェンジし、2020年12月9日に発売しました。より進化した技術を搭載しているといいますが、いったいどんな特徴があるのでしょうか。
2代目モデルとなった新型ミライは、クルマとしての基本性能や使い勝手が大きく向上。世界トップクラスの先進的な環境車であると同時に、高級セダンとしての魅力を大きく高めました。
まず航続距離の面で初代ミライと新型ミライを比較すると、水素搭載量を4.6kgから5.6kgに増加させたことや、燃料電池システムの効率上昇などにより、従来比+30%となる850km(WLTCモード)を実現。
また乗車定員は初代ミライでは4名であったのに対し、新型ミライでは5名に変更しました。
クルマの基本性能の面を見ると、プラットフォームにはFR高級車用として実績のある「GA-Lプラットフォーム」をベースとしたものを採用。
ボディ剛性を強化したうえ、初代ミライが前輪駆動であったのを改めて後輪駆動を採用することで、これまでの環境車のイメージを覆すハンドリングを実現しました。前後重量配分は50:50を実現しています。
外観のスポーティさにもこだわられており、トヨタは新型ミライについて「スタイリングで選ばれるクルマを目指し『SILENT DYNAMISM』をコンセプトにデザインを造り込みました」と説明。
クーペライクな流麗なシルエットを実現したほか、ボディカラーには新規開発色「フォースブルーマルティプルレイヤーズ」を含めた、全8色をラインナップしているといいます。
先進技術も多数搭載され、「アドバンストドライブ」(搭載車は2021年発売予定)や「アドバンストパーク」で構成される「トヨタチームメイト」や、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を採用。
さらに、燃料電池車ならではの機能として走れば走るほど空気をきれいにする空気清浄システム(トヨタ初)も搭載されています。
新型ミライの登場で、燃料電池車の普及がより加速するのか、注目されます。
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トヨタの燃料電池技術の歴史は古く、2002年にホンダとともに世界で初めて燃料電池車の限定リース販売を実施。
その後、トヨタの燃料電池車「FCHV」は限定リース販売を並行するとともに研究開発が進められ、そうした技術を基に量産燃料電池車である初代ミライが2014年に発売されました。
それではここでクイズです。
トヨタは初代ミライ発売以降も燃料電池車の普及を促すことを目的とした施策を実施してきましたが、次のうち実際におこなわれたのはどれでしょうか。
【1】各自治体にミライを10台ずつ進呈した
【2】2020年まで車両を半額で提供した
【3】他の自動車メーカーに燃料電池を無償提供した
【4】燃料電池車に関連する特許を一定期間無償公開した
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正解は【4】の「燃料電池車に関連する特許を一定期間無償公開した」です。
トヨタは2015年1月6日に同社が単独で保有している世界で約5680件の燃料電池関連の特許の実施権を無償で提供すると発表しました。
具体的な内容としては、燃料電池スタック(約1970件)・高圧水素タンク(約290件)・燃料電池システム制御(約3350件)といった、燃料電池システム関連の特許に関しては、特許を実施してFCVの製造・販売をおこなう場合に市場導入初期(2020年末までを想定)までの特許実施権を無償とし、水素ステーション関連の特許(約70件)に関しては、設置・運営をおこなう場合の特許実施権を、期間を限定することなく無償とした、ということです。
トヨタは水素社会の実現に向けてさまざまな研究開発を進めていて、すでに燃料電池バス「ソラ」を実用化させているほか、同社と日野による燃料電池大型トラックの開発や、同社とJR東日本、日立による燃料電池と蓄電池からなるハイブリッドシステムを搭載した試験鉄道車両の開発なども発表されています。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
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