なぜ頻繁に実施? 高速道路の「集中・リニューアル工事」 区間昼夜問わず年中やる理由
集中工事はどのくらいの頻度で実施されるのか?
実際の工事は、長い車線規制区間のうちの一部分でしかおこなわれていないこともありまが、なぜ工事する場所よりも長く規制を敷くのでしょうか。集中工事の実施方法ついて前出のNEXCO中日本は次のように説明しています。
「短い区間で工事個所が近接する場合には、それぞれの工事規制が断続することにより車線変更などが増加する傾向にあります。
そうなると、無理な追い越しや合流に伴う追突、接触なども発生することから、安全のため連続して規制を実施しています。
車線規制が開放されるとスピードが上がることが多く、さらにその先に車線規制があると、再度の合流でスピードが急激に落ちるため、むしろ事故や渋滞の原因となるのです」
前述の通り、東名高速にて1988年から30年以上にわたり実施されている集中工事ですが、実施方法は年々工夫されているようです。
「渋滞が最小限となるよう、規制方法や規制時間の見直しをおこなっています。必要な工事量を実施するために、工事期間を2週間から3週間に延長することもあります」(NEXCO中日本)
このように年によっても工事内容や実施期間が異なってくることもあり、NEXCO中日本では工事専用ウェブサイトで集中工事期間中における所要時間情報の提供をしているといいます。
2018年度からは主要な一般道など、周辺道路についても所要時間情報を提供しているといい、今後も関係機関と協議・調整のうえ、工事内容、実施時期、区間などを選定していくとしています。
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また、場所によっては車線規制のみの交通規制ではなく、一部区間をまるごと通行止めにする場合もあるようです。
大阪をぐるりと一周するように走る阪神高速1号環状線は、2020年11月10日から20日まで梅田-夕陽丘、11月20日から27日まで南森町-扇町付近で、それぞれ終日通行止めを伴う南行きのリニューアル工事を実施します。
通行止めの場合、車線規制とは異なりそもそものルートを変更する必要があるため、該当区間を管理する阪神高速の案内を理解したうえで、走行する必要があります。
このように、さまざまな規制が掛かることから、高速道路を利用する際には事前に通行予定のルートを把握しておくことが一番の近道となるのです。
日本や台湾・タイの高速道路でも感じるのだが、欧州なんかに比べ、高速道路が後付けでかつ有料だから、どうしても一般道から一段上げた高架部分が多くなる。道路のメインテナンスが欠かせない。