高速道路のETCゲートに潜む「警察官」一体何してるの? 青制服の「高速隊」が目を光らせるクルマの特徴とは?
高速道路のETCゲート付近に、警察官が潜んでいることがありますが、彼らは一体何をしているのでしょうか。
ETCゲート付近で「高速隊」が取り締まるクルマとは?
ETCゲートを通過する際、青い制服を着た警察官がゲート付近に潜んでいることがあります。
彼らは一体何のためにいるのでしょうか。
彼らは「高速道路交通警察隊(高速隊)」に所属している警察官です。
ETCゲート付近に立って「携帯電話を操作しながら運転している人はいないか、シートベルトはきちんと着用しているか、問題なくETC専用レーンを通過しているか」など、交通違反が行われていないか確認しており、万が一違反を見つけた際には、警告や取り締まりを行います。
まずシートベルトに関しては、平成20年6月1日に改正された道路交通法ですべての座席でシートベルトの着用が義務化されたので、普段からどのシートの乗員もシートベルトを着用しているはずです。
しかし、警察庁が発表している令和5年のシートベルト着用有無別死者数の中で非着用の割合は38.6%にのぼり、座席位置に別にみると後部座席が42.6%と一番高いことから、いまだに後部座席でシートベルトを着用していない人たちが一定数いるのが分かります。
高速道路ではかなりのスピードが出ているので、万が一の際にシートベルトを着用していないと命の危険があります。特に着用率の低い後部座席は、高速隊も目を光らせてチェックしているのです。
ほかにも、ETCゲート付近では交通違反の取り締まりが行われます。
ETCに関する交通違反はさまざまなものがありますが、代表的なのがETC専用レーンで行われる「強行突破」です。
バーの間をすり抜けるバイクや、前のクルマにぴったりついて走ることでバーが上がっている間に通り抜けるクルマや、バーを壊しながら突破していくクルマなど、無理やり突破しようとするクルマに対して取り締まりを行います。
また強行突破とは少々異なりますが、ETC車載器のセットアップの際に車種区分を本来の車種より低いランクで登録したり、障がい者手帳を偽造して提示し、割引制度を悪用して安い通行料金を通過するのも不正とみなされます。
これらはすぐその場で高速隊には気付かれないかもしれませんが、不正通行者として逮捕されている例も多く、いつかはバレる犯罪行為であり絶対やってはいけません。
なお、これらの不正通行では、免れた通行料金に加えて免れた料金のおよそ3倍の割増金も請求されます。
他には「携帯電話の使用」や「ペットを不適切に乗せての運転」などが挙げられます。
そもそも高速道路に関係なく、クルマを運転しながらスマートフォンなど携帯電話を使用することは禁じられています。
また高速道路においては走っている間だけではなく、危険防止や故障などやむをえない事態以外で駐停車するのは禁止されており、スマートフォンを使用するために路側帯で停車するのももちろん禁止です。
スピードが出ている高速道路では、急な駐停車は後続車による追突や大きな事故を起こしかねません。
またわずかな時間であっても、時速80kmであれば5秒間だけでも約110m進むので携帯電話も含めたわき見運転は行わないよう気を付けましょう。
加えて、近年はペットとのお出かけも珍しくはなく、サービスエリアやパーキングエリアではドッグランやドッグカフェがあったり、高速道路においてもペットに関するサービスが充実してきています。
しかし高速道路でペットをクルマに乗せるには、いつも以上に安全面に配慮しなくてはなりません。
高速隊は膝にペットを乗せていないか、窓から身を乗り出していないかなどを見ています。
ペットのシートベルトは義務づけられてはいませんが、運転中のドライバーの邪魔にならないように、なるべく固定できる状態で乗せるようにするほか、万が一走行中に窓から身を乗り出したり転落をしたりしないよう、ロック機能を使って窓が勝手に開かないようにするのがおすすめです。
※ ※ ※
ETCゲートに潜んでいる高速隊はこのように目を光らせながらさまざまな確認をしていますが、これらはすべて私たちが安全に高速道路を走行するために大切なことです。
高速道路を走る際は、改めてシートベルトなど問題がないか自分たちで確認し、もしも高速隊に声をかけられるようなことがあれば素直に従いましょう。
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